2022年11月28日
🌌いぶし銀の輝きのある美しい🌇ジャーマン・サウンド🌆深沈たる抒情🥺ザンデルリンク&シュターツカペレ・ドレスデン👤ブラームス:交響曲第4番
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ザンデルリンクによるブラームスの交響曲の演奏といえば、本盤(1972年)の後にスタジオ録音したベルリン交響楽団との全集(カプリッチョレーベル)(1990年)が名演の誉れ高く、その中でも交響曲第4番がダントツの名演であった。
本盤も、それに優るとも劣らない名演と高く評価したい。
何よりも、オーケストラの力量から言えば、本盤の方が断然上であり、その意味では、新盤とは違った意味での魅力ある名演と言うことができよう。
シュターツカペレ・ドレスデンのくすんだ音色と、ザンデルリンクの愛情あふれるアプローチがすばらしい。
それにしても、東ドイツという国が存在していた時代のシュターツカペレ・ドレスデンの音色には独特のものがあった。
重心の低い、それでいていぶし銀の輝きのある美しいジャーマン・サウンドは、特に、ドイツ音楽を演奏する際に、他では味わうことができない深遠さを醸し出すことになる。
本盤の演奏で言えば、特に、第2楽章の深沈たる抒情は感動的だ。
ザンデルリンクの指揮は、奇を衒うことのない正統派のアプローチで、全体の造型をしっかりと構築した上で、オーソドックスに曲想を描き出していく。
こうした自然体とも言うべきアプローチが、シュターツカペレ・ドレスデンの素晴らしい合奏とその音色の魅力、そしてブラームスの交響曲第4番という楽曲の魅力をダイレクトに聴き手に伝えることに成功したと言える。
ザンデルリンクによるドイツ風の重厚で、なおかつ堅固な造形美を誇る名演奏に、シュターツカペレ・ドレスデンのいぶし銀の音色が付加された極上の名演と言えよう。
本演奏については、前述のようなザンデルリンク&シュターツカペレ・ドレスデンを代表する名演の一つだけに、各種のリマスタリング盤やBlu-spec-CD盤が発売されるなど、数々の高音質化の努力が試みられてきたところだ。
いずれにしても、ザンデルリンク&シュターツカペレ・ドレスデンによる素晴らしい名演を、極上の高音質UHQCD盤で味わうことができるのを大いに喜びたい。
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コメント一覧
1. Posted by 小島晶二 2022年11月28日 08:50

2. Posted by 和田 2022年11月28日 09:08
ザンデルリンクがシュターツカペレ・ドレスデンを指揮したブラームス全集は、もはや望んでも得られない貴重な記録で、その渋い造形美と温もりを感じさせる肌合いは「総檜造りのような音」と形容されました。内からわき起こるような力感と堂々とした偉容を湛えた、これぞブラームスといえる演奏です。ザンデルリンクのブラームスの交響曲といえば、後年に録音したベルリン交響楽団との全集が名演の誉れ高いようですが、旧盤も、それに勝るとも劣らない名演と高く評価します。何よりも、オーケストラの力量から言えば、旧盤の方が断然上であり、その意味では、新盤とは違った意味での魅力ある名演と言うことができるでしょう。成功は、もちろん、ザンデルリンクの巨匠風の堂々たる指揮ぶりにありますが、何よりも、シュターツカペレ・ドレスデンの重厚な音色をベースとした素晴らしい好演も特筆すべきですね。私的には第4番は新盤を好みます。