2014年04月22日
ヘス&ワルターのブラームス:ピアノ協奏曲第2番(1951年ライヴ)、他
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英国の偉大なピアニスト、デイム・マイラ・ヘスと共演のブラームスのピアノ協奏曲第2番は名演としてワルター・ファンの間では有名な録音。
ヘスはワルターが高く評価していた名ピアニストであり、これは貴重なライヴ録音。
女流ながら構えが大きく、決然たる威厳に満ち、すべての音が鳴り切ったシンフォニックな響きは男性的とさえ言えよう。
第2楽章の強靱でいて情熱的な弾きっぷりと前進性もすばらしい。
しかも第1楽章では、ときにリズムを崩して不健康な味を見せたり、第3楽章では音の一つ一つに心をこめぬき、極めて意味深い名演を成しとげているのだ。
それでいて流れが停滞することはいっさいないのである。
ワルターの指揮も立派だ。
終始、厚みと充実感と豊かな歌があり、むせるようなロマン、いじらしさ、熱狂的な追い込みなど、音楽を堪能させてくれる。
第3楽章における美しい情感の表出は、これがほんとうのブラームスという気がする。
モーツァルトのモテット「エクスルターテ・ユビラーテ(踊れ、喜べ、幸いなる魂よ)」は名花ゼーフリートの親しみやすい声が作品に打ってつけで、小柄なゼーフリートが意外に声を張り上げて歌い上げている。
ゼーフリートとワルターらしい生命力に富んだモーツァルトである。
いずれもワルターとニューヨーク・フィルの蜜月時代のライヴがいかに素晴らしかったかを証明するような名演である。
音質は仏ターラ社の優れたリマスタリング技術によって復刻されたものなので、演奏が気に入れば聴いているうちに気にならなくなる。
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