2014年04月26日

E・クライバーのモーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」


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エーリヒ・クライバーの存在を、カルロスの父親というかたちで認識している若い人々は気の毒と言えなくもない。

彼をいわゆるスターの座に置かず、人気の的としなかったとしても、彼が20世紀の偉大な指揮者のひとりであったことは間違いない。

1955年録音のこの《フィガロの結婚》は、モーツァルト生誕200年を前にして、初の完全全曲盤として制作されたものであり、シエピやギューデンをはじめとする歌手たちのバランスもよく、端役に至るまで非常によく揃い、しかもバランスもとれて、アンサンブルも充分に楽しむことができる。

クライバーは、徹底してウィーン・スタイルの表現を一貫し、歌やオーケストラをはじめ、全てをそこに統一して、モーツァルトの最もスタンダードでオーソドックスな演奏を明示している。

しかも、ウィーン・フィルがそこに展開しているモーツァルト演奏における真のウィーン様式が、実に新鮮で衰えのない生命感を思わせている。

クライバーのモーツァルトはよく歌い、よく弾む。

音楽の流れには一分の淀みもない。

若さに満ち溢れたストレートな音作りに徹している。

オーケストラもまた、ウィーン風のしなやかな弦と柔らかな管の音色が、表情豊かな歌を歌い続ける。

指揮者もオーケストラも歌手たちも全員が同じモーツァルトの歌心をもっているからだろう。

実に見事なアンサンブルで、これがウィーンのモーツァルトあり、歌うところは十分に歌い、劇的に盛り上がるところは適度のアクセントをつけ、軽く弾むリズムで快適なテンポ感を保つ。

確かに、今となっては、録音にはいささか古さを感じなくもない。

しかし、ここで聴ける、ウィーンの国立歌劇場でまだアンサンブルの理念が機能していた時代の演奏ならではの生き生きとした表情と小粋な表情はなにものにもかえがたい。

若さを感じさせる、素晴らしい名盤であり、クライバーの光輝あるある偉業として記念すべき録音だ。

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classicalmusic at 23:57コメント(0)トラックバック(0)モーツァルト | クライバー 

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