2022年10月20日
🍂枯れ切った無欲の巨匠😇死の前年の88年11月に収録された⏺️カラヤンの"白鳥の歌"🦢ブルックナー:交響曲第8番(Blu-ray Disc)📽️
この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。
その卓越した音楽性とカリスマ性で20世紀クラシック界に君臨した大指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤン。
カラヤンが晩年の1980年代に精力的に取り組んだ「カラヤンの遺産」シリーズから、死の前年(1988年)11月に収録されたブルックナーの8番。
カラヤンにとって3度目となるセッション録音と並行して行われ、映像としても2度目となるもので、ブルックナーへの深い愛情と共感が伝わる。
ウィーン・フィルを得たカラヤンは、緻密な計算に基づく構築美というよりも、よりオーケストラに身を任せるかのような自由にして自然体の美しい演奏を繰り広げている。
まさに巨匠カラヤンによる最後の遺言(レガシー)となった。
カラヤンの楽譜の読みは細かく、深く、ディテールまで徹底した表情に、味わいと意味深さが感じられる。
特に第3楽章は見事な表現であり、ウィーン・フィルの管弦の美しさには形容の言葉もない。
第4楽章は実に克明に3つの主題の性格が表出されている。
コーダの壮麗さは比肩するものがない。
カラヤンが最後に到達した晴朗な境地が、ここに示されている。
いずれにしてもカラヤン最晩年の研ぎ澄まされた無心の境地と言うべき演奏で、ウィーン・フィルのサウンドをひたすら磨き上げ、完璧なアンサンブルを実現させている。
人間の力でここまで美しい音楽を奏でられるというのは、何と凄いことなのかと改めて驚嘆させられる。
輝かしい音の美に満ちた演奏で、最後のカーテンも幕引きしたのは、如何にもカラヤンらしい終わり方だった。
ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング
フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室。