2014年05月04日

カラヤン&ベルリン・フィルのR.シュトラウス集


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R.シュトラウスを得意にしていた帝王カラヤンが、独自の芸風を確立した1970年代にEMIへ吹き込み、初出時に大評判になった3つの大作を収録。

壮麗な《英雄の生涯》をはじめ、これが唯一の録音となった《家庭交響曲》、名手ロストロポーヴィチの雄弁なソロを組み込んだ《ドン・キホーテ》など、いずれも極めつけの名演揃いである。

ベルリン・フィルの柔軟性と機動力に富んだサウンドも特筆物である。

しかし、《英雄の生涯》と《ドン・キホーテ》については既にレビュー投稿済みなので、ここでは《家庭交響曲》について述べたい。

カラヤンによる同曲唯一の録音で、このコンビとしては大変に珍しいパリでの録音(これも唯一であろう)。

カラヤン&ベルリン・フィルは1973年の1月にベルリンで初めて同曲を演奏、同年の来日公演でもプログラムにのせている。

カラヤンのR.シュトラウスは定評のあるところだが、その中でも彼の美質が特によく示されているのがこの《家庭交響曲》である。

カラヤンは作品の表題性と音楽性を見事に両立させており、各部を精妙な表情と清純な色調で演奏して、最後まで聴き手を飽きさせない。

あるいは朗々と歌い、あるいはささやくように繊細な効果を発揮しているが、いずれも音楽的に自然で暖かく、ロマン的な雰囲気も豊かに感じさせる。

極上の美しい響きを基調にしつつ、巧みな表情の変化と雄弁な語り口で各部分の標題的な内容を克明に描くその鮮やかさは、まさにカラヤンの独壇場。

とりわけの聴きどころは愛の情景の部分で、《ばらの騎士》の冒頭とともに、シュトラウスのこの見事な男女の愛の営みの音楽描写を、カラヤンほど的確に表現した指揮者はいないだろう。

激しい情熱と甘い気分との間に揺れ動きつつ、次第に興奮を高めて絶頂感に達し、果てたのち、心地よいけだるさを感じさせる。

その官能的かつ肉感的な表現の濃厚さと迫真性はまさに比類がない。

それがベルリン・フィルの名技に支えられていることも特筆しておく必要がある。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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