2014年05月07日

カラヤンのワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」(1952年バイロイト・ライヴ)


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1952年7月23日、バイロイト祝祭劇場でのライヴ(モノラル)録音。

ORFEO社のバイロイト・ライヴ・シリーズの第1弾として発売されたもので、これまでも他社から発売されていたが、正規盤としては初出。

わずかだったカラヤンのバイロイト出演だが、1952年の「トリスタン」は大変素晴らしい演奏である。

ORFEOの正規CDが出たのは2003年になってからだが、以前から海賊盤で愛聴してきた。

演奏は実に素晴らしいもので、カラヤンはクナッパーツブッシュとは全くタイプが異なる非常に引き締まった演奏をバイロイト祝祭管で聴かせてくれる。

カラヤンの指揮は後年の豪華だがやや重たい指揮に比べてしなやかで、戦前のウイーンやベルリンでの成功、あるいは後のクライバーの名演をも彷彿させる。

1950年代バイロイトの歌手陣は凄まじく、まずメードルのイゾルデは一つの理想形であろう。

メードルは前年のクンドリー(パルシファル)でも歴史的な名演を成し遂げている。

ブリュンヒルデのヴァルナイと共に戦後バイロイトの復興はこの2人の歌姫にかかっていたと言って良いだろう。

メードルとヴァルナイは後のニルソンほど多くの録音を残さなかったが、ニルソンの発声はフラグスタートに近いやや古いスタイルのもので、メードルやヴァルナイの方がスタイルとしては新しい。

そしてこのライヴ録音は音もまずまずだ。

メードルのイゾルデはこれまでテルデックのハイライト盤があっただけなので、全曲がこうして後世に残されたのは大変喜ばしい。

ヴィナイのトリスタンも悪くないと思うが、しかしヴィナイはこの時が初役でドイツ語が自由でなかったためカラヤンはヴィナイを気に入らなかったらしい。

カラヤンの新盤のヴィッカースよりは筆者には数段望ましいが、カラヤンの評価は逆だったそうだ。

カラヤンの声の趣味は時々変わっているように思う。

ちなみにカラヤンは、最晩年に今一度「トリスタン」全曲を上演、録音したかったようだが、ついに果たせなかった。

1970年盤が当時のEMIの録音の特色でもあったのだが、クリアーさに欠ける部分があるのが、どうしても欠点として残る。

したがって、当バイロイト盤をカラヤンの「トリスタン」の代表盤に掲げる人もいるだろう。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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