2014年05月07日

クナッパーツブッシュ&バイエルン国立歌劇場のワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」(1950年ライヴ)


この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。



「トリスタンとイゾルデ」という作品は、オペラ指揮者が情熱を傾けたくなってしまう抗しがたい吸引力を持っているようだ。

そのため多くの巨匠たちがこぞってこの作品を取り上げ力作を残してきた。

それでもなぜか、真のカペルマイスターにとって録音の機会を得るだけでも困難だったのは世の矛盾を目の当たりにするようで、深く考えるのに抵抗を感じてしまう。

20世紀最高のワーグナー指揮者だったクナッパーツブッシュは結局、正規録音を残していない!

これは戦慄すべき事実である。

この作品は凡演で聴かされると退屈でしょうがないが、人によっては慎重に組んであるフルトヴェングラー盤を聴いても同じように感じるかもしれない。

しかし、これはどうだろうか。

すべての旋律がこれほど生き生きと流れる例が他にあるだろうか。

空気をたっぷり含んでゆっくりと掃き出すような雄大な流れは、心地よく身を横たえてずっと聴いていたくなってしまう。

筆者は20年来ベーム盤を愛聴してきたが、クナッパーツブッシュ盤に出会い、こちらに乗り換えた。

ベーム盤と比べ、第1幕はより起伏に富み、第2幕は第2場がより濃厚、第3幕は甲乙つけ難い。

1950年のクナはベームに劣らぬ緻密な棒さばきで、クライマックスへ突進するベームに比べ、クナ盤ではワーグナー音楽の流れに身を任せる醍醐味が味わえる。

聴く方も気合いを入れないといけないベーム盤と違い、クナ盤はするりと自然にワーグナー的陶酔へと引き込んでくれる。

長いので前奏曲か愛の死(最初と最後)だけでも聴き比べれば、他とは次元が違うことを確認できるだろう。

魔術のようだ。

音楽の力だけでコンウォールの空想世界を作り上げてしまった、そんな演奏である。

音質は録音年代にしては標準レヴェルである。

ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング



フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室



classicalmusic at 21:19コメント(0)トラックバック(0)ワーグナー | クナッパーツブッシュ 

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
メルマガ登録・解除
 

Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

Categories
Archives
Recent Comments
記事検索
  • ライブドアブログ