2014年05月13日

ワルター&コロンビア響のブラームス:交響曲第2番、第3番


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ワルターによるブラームスの「第2」と言えば、ニューヨーク・フィルとの1953年盤(モノラル)が超名演として知られている。

特に、終楽章の阿修羅の如き猛烈なアッチェレランドなど、圧倒的な迫力のある爆演と言ってもいい演奏であったが、本盤の演奏は、1953年盤に比べると、随分と角が取れた演奏に仕上がっている。

しかしながら、楽曲がブラームスの「田園」とも称される「第2」だけに、ワルターの歌心に満ち溢れたヒューマンな抒情を旨とする晩年の芸風にぴたりと符合している。

第1楽章から第3楽章にかけての、情感溢れる感動的な歌い方は、ワルターと言えども最晩年になって漸く到達し得た至高・至純の境地ではないかと思われる。

終楽章は、1953年盤に比べると、幾分角のとれた柔和な表現にはなっているものの、それまでの楽章とは一転して、力感溢れる重量級の演奏を行っている。

コロンビア交響楽団は、金管楽器などにやや力不足の点も散見されるが、ワルターの統率の下、なかなかの好演を行っている。

ブラームスの「第3」は、巷間第1楽章や第4楽章の力強さから、ブラームスの「英雄」と称されることもあるが、筆者としては、むしろ、第2楽章や第3楽章の詩情溢れる抒情豊かな美しい旋律のイメージがあまりにも強く、ここをいかに巧く演奏できるかによって、演奏の成否が決定づけられると言っても過言ではないと考えている。

その点において、ワルターほどの理想的な指揮者は他にいるであろうか。

ワルターは、ヨーロッパ時代、亡命後のニューヨーク・フィルを指揮していた時代、そして最晩年のコロンビア交響楽団を指揮していた時代などと、年代毎に芸風を大きく変化させていった指揮者であるが、この最晩年の芸風は、歌心溢れるヒューマンな抒情豊かな演奏を旨としており、そうした最晩年の芸風が「第3」の曲想(特に第2楽章と第3楽章)にぴたりと符合。

どこをとっても過不足のない情感溢れる音楽が紡ぎだされている。

もちろん、両端楽章の力強さにもいささかの不足もなく、総体として「第3」のあまたの名演でも上位にランキングされる名演と高く評価したい。

初期ステレオのため、多少高音がずり上がったような感じがしなくもないが、ワルターの音楽の前ではそれは大きな問題ではない。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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