2014年05月15日
ザンデルリンク&ベルリン響のシベリウス:交響曲第2番、第7番
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ベルリン交響楽団とのベスト・コンビネーションが評判のシベリウス・シリーズからの1枚。
両曲ともに文句のつけようのない名演だ。
ザンデルリンクは、シベリウスの交響曲全集を完成させた唯一の独墺系の指揮者であるが、いずれの交響曲も、造型美を重視したドイツ風の重厚なものであり、イギリスや北欧の指揮者の手による演奏とは性格が大きく異なるが、シベリウスの交響曲の知られざる魅力を知らしめた異色の名演として高く評価したい。
本盤の両曲も、そうしたザンデルリンクならではの重厚なアプローチを見せてくれているが、特に、ゆったりとしたテンポで、シベリウスがスコアに記した数々の美しい旋律を精緻に演奏している点が素晴らしい。
弦楽器のトレモロや、金管・木管の響かせ方にもユニークなものがあり、初めて耳にするような場面が散見されるなど、演奏に新鮮なみずみずしささえも感じさせるのには大変驚かされた。
こうした点に、ザンデルリンクのシベリウスに対する深い理解と愛着を感じさせられる。
録音は、1974年であり、今回のハイパー・リマスタリングによって、見違えるような高音質に蘇った。
重量感にはいささか欠ける面はあるが、鮮明さが飛躍的に増しており、シベリウスの交響曲には理想的な音質になったと言える。
また、ベルリン、イエス・キリスト教会の豊かな残響をとり入れた録音でもある。
かつて本演奏にはSACD盤が発売されていたが、本盤は、SACD盤に優るとも劣らない音質であると言えるだろう。
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