2014年05月19日

小澤&サイトウ・キネンのベルリオーズ:幻想交響曲(2010年ニューヨーク・ライヴ)


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本盤に収められたベルリオーズの幻想交響曲は、2010年12月にニューヨークでおこなわれた小澤の病気療養後の復帰コンサート(2日目)の記録である。

既に従来盤で発売されているブラームスの交響曲第1番(14日)も小澤渾身の大熱演であったが、その翌日(15日)の幻想交響曲も凄い演奏だ。

小澤は、若い頃からフランス系の音楽を得意としており、とりわけ幻想交響曲を十八番としていた。

これまで、トロント交響楽団(1966年)、ボストン交響楽団(1973年)及びサイトウ・キネン・オーケストラ(2007年)の3度に渡って録音を行っており、それらはいずれ劣らぬ名演であった。

したがって、今回の演奏は4度目の録音ということになる。

確かに、本演奏においては、小澤自身も病が癒えたばかりで本調子とは言えず、オーケストラもホームグラウンドではないことから万全とは必ずしもいえないところであり、演奏の安定性の観点からすれば、前述の3種の名演にはかなわないし、本演奏上の瑕疵などについて指摘することは容易である。

しかしながら、本演奏にはこれまでの名演とは比較にならないような、小澤のこの演奏にかける直向きさや気迫、そして執念が漲っており、小澤の渾身の命がけの指揮が我々聴き手の肺腑を打つのである。

これぞまさしく入魂の指揮と言えるところであり、火の玉のように燃え尽きんとする小澤に導かれたサイトウ・キネン・オーケストラも大熱演を繰り広げている。

また、小澤&サイトウ・キネン・オーケストラによる壮絶な演奏を固唾をのんで見守るとともに、演奏終了後にスタンディング・オヴェイションとブラヴォーの歓呼で応えた当時の聴衆も、この大熱演の成就に大きく貢献していると言えるだろう。

まさに、本演奏は前日のブラームスの交響曲第1番と同様、指揮者、オーケストラ、そして聴衆が作り上げた魂の音楽と言えるところであり、このような高みに達した音楽に対しては、細部に渡る批評を行うこと自体がおこがましいことと言わざるを得ない。

我々聴き手は、ただただこの崇高な至高の超名演を味わうのみである。

録音も素晴らしい。

シングルレイヤーによるSACD&SHM−CD盤は間違いなく現在のパッケージメディアにおける最高峰の高音質であり、小澤による至高の超名演をこのような極上の高音質で味わうことができるのを大いに喜びたい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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