2014年05月17日

ベーム&ベルリン・フィルのブラームス:交響曲第1番[SACD]


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本盤に収められたブラームスの交響曲第1番は、全盛期のベームならではの名演である。

それどころか、ベームによる数ある名演の中でも、そして同曲の様々な指揮者による名演の中でもトップの座に君臨する至高の超名演と高く評価したい。

同曲の過去の超名演としては、ミュンシュ&パリ管弦楽団盤(1968年)やカラヤン&ベルリン・フィル盤(1988年、ロンドン・ライヴ)などがあるが、このうちミュンシュ盤は、ドラマティックであるがブラームスというよりはミュンシュの至芸を味わうべき演奏とも言えるところである。

他方、カラヤン盤はいわゆるカラヤンサウンド満載の重厚な名演であるが、音質がいささかクリアとは言い難い面がある。

したがって、ベームによる本演奏の優位性はいささかも揺らぎがない。

ベームは1970年代に入ってから、ウィーン・フィルとともに同曲のスタジオ録音(1975年)やライヴ録音(1975年来日時)を行っており、一般的には名演との評価も可能ではあるが、とても本演奏のようなレベルには達していない。

本演奏は、第1楽章の序奏部において悠揚迫らぬテンポで堂々と開始される。

その後、主部に入ると阿修羅の如き速めのインテンポで曲想が進行していく。

ベームは、各楽器を力の限り最強奏させているが、その引き締まった隙間風の吹かない分厚い響きには強靭さが漲っており、それでいて無機的にはいささかも陥っていない。

第2楽章や第3楽章も、比較的速めのテンポで進行させているが、ここでも重厚な響きは健在であり、各旋律の端々から漂ってくる幾分憂いに満ちた奥深い情感には抗し難い魅力に満ち溢れている。

第2楽章におけるミシェル・シュヴァルベのヴァイオリンソロのこの世のものとは思えないような美しさには身も心も蕩けてしまいそうだ。

そして、終楽章の重戦車が進軍するが如き堂々たるインテンポによる重量感溢れる演奏には、あたりを振り払うような威容があり、終結部の畳み掛けていくような気迫と力強さは圧倒的な迫力を誇っている。

また、この当時のベルリン・フィルには、フルトヴェングラー時代に顕著であったドイツ風の重厚な音色の残滓があり(カラヤン時代も重厚ではあったが、質がいささか異なる)、ベームのドイツ正統派とも言うべき重厚にして剛毅なアプローチに華を添える結果となっていることも忘れてはならない。

それにしても、音質は素晴らしい。

従来盤でも比較的満足できる音質ではあったのだが、本シングルレイヤーによるSACD&SHM−CD盤はそもそも次元が異なる圧倒的な超高音質である。

ベームによる歴史的な超名演をこのような極上の高音質SACD&SHM−CD盤で味わうことができるのを大いに喜びたい。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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