2014年11月03日

スーク&パネンカのベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第5番《春》・第9番《クロイツェル》[SACD]


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本盤に収められたスーク&パネンカによるベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第5番及び第9番は、このコンビが1966〜1967年にかけてスタジオ録音を行ったベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全集から、最も有名な2曲を抜粋したものである。

今般のシングルレイヤーによるSACD&SHM−CD化を機に、当該全集を今一度聴き直してみたが、やはり演奏は素晴らしいと思った次第だ。

ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ、とりわけヴァイオリン・ソナタ史上最大の規模を誇るとともに、交響曲にも比肩するような強靭にして重厚な迫力を有している第9番「クロイツェル」については、同曲の性格に符号した力強い迫力を売りにした名演が数多く成し遂げられてきている。

これに対して、スークのヴァイオリン演奏は決して卓越した技量や強靭な迫力を売りにしていない。

むしろ、曲想をおおらかに、そして美しく描き出していくというものであり、とりわけ、第9番「クロイツェル」については、他のどの演奏よりも優美な演奏と言ってもいいのかもしれない。

いささか線の細さを感じさせるのがスークのヴァイオリン演奏の常々の欠点であるが、音楽性は豊かであり、ベートーヴェンを威圧の対象とするかのような力んだ演奏よりはよほど好ましいと言えるのではないだろうか。

パネンカのピアノも優美な美しさを誇っており、スークのヴァイオリン演奏との相性にも抜群のものがある。

いずれにしても、本演奏は、とりわけ第9番「クロイツェル」に強靭にして重厚な迫力を期待する聴き手には肩透かしを喰わせる可能性はないではないが、演奏全体を支配している音楽性満点の美しさには抗し難い魅力があり、数々の名演奏家を生み出してきたチェコの至宝とも言うべき珠玉の名演に仕上がっていると高く評価したい。

そして、本盤で素晴らしいのは、何と言ってもシングルレイヤーによるSACD&SHM−CD化による極上の高音質である。

本演奏は、いずれも今から50年近くも前の1966〜1967年のものであるが、ほぼ最新録音に匹敵するような鮮明な高音質に生まれ変わった。

スークのヴァイオリンの細やかな弓使いやパネンカの繊細なピアノタッチが鮮明に再現されるのは、録音年代からして殆ど驚異的であり、あらためて、シングルレイヤーによるSACD&SHM−CD盤の潜在能力の高さを思い知った次第だ。

いずれにしても、スーク&パネンカによる至高の名演を、現在望み得る最高の高音質であるシングルレイヤーによるSACD&SHM−CD盤で味わうことができるのを大いに歓迎したい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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