2014年05月22日
カラヤンのブラームス:交響曲全集[DVD]
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この作品は、チャイコフスキー作品と同じくライヴでないライヴの為、映像と音は別採りの信じがたい映像。
でも、この内容が凄いからあえて採り上げた。
カラヤン&ベルリン・フィルによるブラームスの交響曲全集の中でも、最もカラヤンの個性が発揮されているのは、1970年代半ばの全集であると考えられる。
というのも、この当時はカラヤン&ベルリン・フィルの全盛期であったと言えるからだ。
分厚い弦楽合奏、ブリリアントなブラスセクションの響き、桁外れのテクニックをベースに美音を振り撒く木管楽器群、そして雷鳴のように轟きわたるティンパニなどが、鉄壁のアンサンブルの下に融合し、およそ信じ難いような超絶的な名演奏の数々を繰り広げていた。
カラヤンは、このようなベルリン・フィルをしっかりと統率するとともに、流麗なレガートを施すことによっていわゆるカラヤンサウンドを醸成し、オーケストラ演奏の極致とも言うべき圧倒的な音のドラマを構築していた。
当該全集においても、かかる圧倒的な音のドラマは健在であり、どこをとってもいわゆるカラヤンサウンドに覆い尽くされた圧巻の名演に仕上がっているのである。
それ故ベルリン・フィルもカラヤン自身も最も脂の乗った時期の収録なだけに映像も見応え満点。
「第1」の終楽章は展開部からは指揮でぐいぐい引っ張っていく。
音も指揮の素晴らしさそのものの音を出している為、白熱の迫力と気力でベルリン・フィルをダイヤモンドに変身させている奇跡の演奏だと思う。
「第2」も「第3」も素晴らしく、「第2」のラストではコンマスの弓の糸が何本も切れている。
それほどカラヤンの指揮するときのベルリン・フィルは本気を出して演奏するのだ。
「第4」のラストもさすがであるし、音のズレを指摘する人がいるが、ほとんど目につかない。
ましてカラヤン芸術にブレはない。
聴衆は全て、撮影の為のバイト生ということで凄い作品である。
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