2014年05月25日
トスカニーニ&NBC響のメンデルスゾーン:劇音楽「真夏の夜の夢」(抜粋)/ケルビーニ:交響曲、他
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トスカニーニがSP時代から繰り返し録音してきた「真夏の夜の夢」の決定的名演。
メンデルスゾーン「真夏の夜の夢」(序曲)が作曲者10歳台の作曲から(付随音楽)作曲時30歳半ばまでの期間的隔たりを感じさせず、トスカニーニは手兵NBC交響楽団と息の合った明確な印象を持つ演奏を展開している。
「序曲」での疾走感から生き生きとしたトスカニーニらしさがスタートする。
「夜想曲」はホルン主体に展開してその鷹揚な演奏にもトスカニーニはバッチリ対応。
「スケルツォ」ではトスカニーニ指揮メンデルスゾーン「イタリア」交響曲の名演を想起させる。
超有名な実用音楽ともなっている「結婚行進曲」も彼の指揮演奏でより説得感が増幅する。
「フィナーレ」では妖精祝福の女声独唱(E.フィリップス)・合唱が挿入されている。
これらの録音の頃1947年、トスカニーニは80歳近くであったが、彼の音楽に対する志の高さは相変わらずであることをつくづく感じ入ってしまう。
ケルビーニの交響曲は現在でも演奏されることは少ないが、トスカニーニは同じイタリアの作曲家ということもあって、生前好んで演奏していた曲の一つである。
実際、トスカニーニはケルビーニの作品を非常に高く評価しており、「現在、ケルビーニの作品が不当に軽視されているのは、指揮者たちの認識不足と勉強不足のためである」と言っていた。
だから、この他にもケルビーニのレクイエムなどの名演奏を残している。
この曲は、イタリア人の交響曲といってもハイドン風な古典的な4楽章形式で書かれており、ちょうどハイドンの交響曲にみるような古典的な明快さに貫かれているから、その演奏もトスカニーニのハイドンと多くの共通性を示している。
トスカニーニが最晩年になって初めて録音したケルビー二の交響曲は、カップリングの「オイリアンテ」序曲とともにLP時代の名録音として知られ、音の分離も飛躍的に改善され、トスカニー二の実際の響きを体験するのに最も適していると言える。
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