2014年05月28日

フルトヴェングラー&ウィーン・フィルのブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」(1951年10月29日ライヴ)


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1951年10月29日、ミュンヘンのドイツ博物館コングレスザールでの実況録音。

地元のバイエルン放送がラジオ放送用に録音したものとのことである。

当月のフルトヴェングラー/ウィーン・フィルは5日から22日まで、18日間で16回のコンサートをこなし、27日はフルトヴェングラーは単独でハンブルクに行き北ドイツ放送響を振り、翌28日はカールスルーエで再度ウイーン・フィルと合流しブラームス他を演奏している。

そして29日にミュンヘンに入るという超人的な強行軍である。

この録音もあくまでも放送用で、その後、長くLP、CDで聴きつがれることは演奏者は想像もしていなかっただろう。

フルトヴェングラーの足跡をたどるうえでは貴重な記録だが、会場の悪さ、オーケストラの疲労度からみてもベストの状況の録音とは思えない。

会場の雑音の多さは一切無視するとしても、第1楽章冒頭のホルンのややふらついた出だしといい、折に触れての弦のアンサンブルの微妙な乱れといい、意外にもフルトヴェングラーの演奏にしては要所要所での劇的なダイナミクスの不足といい、第4番を聴きこんだリスナーにとっては気になる点は多いはずである。

一方でレーヴェの改編版による演奏という点に関してはあまり気にならないかも知れない。

それくらいフルトヴェングラーの演奏が「独特」であり後者の方に大方の関心が向かうからかも知れないが…。

にもかかわらず、本盤はブルックナー・ファンにとっては傾聴に値すると思う。

それは第2楽章アンダンテを中心に各楽章の弦のピアニッシモの諦観的な響きにある。

特に第2楽章18分28秒の非常に遅いテンポのなかに籠められているのは、転調をしても基本的にその印象が変わらない深く、名状しがたい諦観であると思う。

しかもそれはウイーン・フィルのこよなく美しい響きとともにある。

ここに表出されている諦観が作曲者のものなのか、指揮者の時の感興か、双方かはリスナーの受け止め方如何であろうが。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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