2014年05月31日

カラヤン&ベルリン・フィル/ニューイヤー・イヴ・コンサート 1988 [DVD]


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1988年のジルベスター・コンサートの模様を収録したDVD。

図らずもこれがカラヤンが指揮したベルリン・フィルの最後のコンサートになってしまった。

収録曲はプロコフィエフの交響曲第1番とチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番である。

特にチャイコフスキーは当時17歳のキーシンとの競演。

1988年の年末にキーシンのプロデューサーがカラヤンにキーシンのピアノの録音を送り、この人に会ってみないか?と提議した。

カラヤンは演奏を聴き、即OKサイン。

当時キーシンはその事実にかなり当惑したと言う。

キーシンがベルリンに到着し、カラヤンの前でショパンの幻想曲を披露した。

カラヤンは終了後、彼を抱き、キスした後、涙を流したと言う。

1988年のこのライヴの後、ロシアに戻るキーシンと母親にカラヤンはこう言った。

「天才だ!」と。

1975年版のような強弱の極みや、1961年版のような力む場面もない。

これはカラヤンの白鳥の歌となった。

何とも自然さの中に佇む巨人の老いた疲れと今だ健在の実力とが飛び交うそんな感動を呼ぶ。

同情ではなく、純芸術的に最上の歌と成っているのだ。

強弱の表し方は確かにカラヤンのもので、気薄な感じがするが、マイナスと働いていないところがさすがに帝王カラヤンだと思う。

それが妙に冷たく同時に輝かしい響きがするのだ。

悠然と指揮するカラヤンと、若さに満ちあふれ力一杯ピアノを演奏するキーシンのコントラストがクラシック界の世代交代を象徴しているようにも見えた。

確かに、この日のカラヤンは指揮台まで一人で歩くことすらままならず、指揮の動きも決してダイナミックとは言えない。

しかし、ベルリン・フィルはカラヤンの微妙な手の動きに合わせ、正確にかつ叙情豊かに旋律を奏でていく。

生演奏での中継も1988年大晦日に見たが、感動的で素晴らしかった。

カラヤンとベルリン・フィルの長年の共演を締めくくるのに相応しい演奏である。

まだご覧になってない人には、一見一聴の価値ありとして強力に推薦したい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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