2014年06月13日

シゲティのモーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第4番(ビーチャム)/ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲(ワルター)


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エジプトのアレキサンドリアでの演奏会で絶賛されたモーツァルトのニ長調、その洗練さと優雅さ。

学究肌のイメージが付きまとうシゲティであるが、実際の演奏はみずみずしく、品格にあふれるものであった。

そしてもう一方のベートーヴェンはワルターが録音した初めてのコンチェルトである。

戦前のSPでベートーヴェンの「ヴァイオリン協奏曲」といえば、クライスラー&ブレッヒかシゲティ&ワルターのいずれかであった。

どちらに与するかは、聴き手次第だったらしいが、特にシゲティ盤に与する人はワルターの指揮も大きな力となっていたと思う。

確かにワルターの表現は今改めて聴き返してみると円熟味に不足するとはいえ、ティンパニを強打して始まる印象的な冒頭や、緩急自在のテンポ感、特に第2主題の大きくテンポを落とす情感と、レガートやポルタメントを多用する歌い方など、まことにチャーミングである。

ダイナミズムも柔らかいかと思えば、再現部冒頭のように厳しい一面も見せる。

しかし当時のワルターの欠点は、テンポの速いところでアンサンブルが雑になったり、リズムがのめりがちになったりすることであろう。

その良い例が終楽章で、ここではスケールがいかにも小さく、音楽が軽くなりすぎてしまった。

シゲティのヴァイオリンは彼の3種のレコードの中では、この第1回目が当然のことながら技術はいちばん充実している。

もちろんシゲティの音はあたかも鋼のごとく固く、強く、きつい。

ムードとか甘さはどこに探しても見当たらないが、しかしヴィブラートが粗すぎたり、音がかすれたりすることがなく、最高の音楽性をもって真摯に弾いてゆく。

ことに第2楽章の出来が良く、透徹しており、深い精神美に満たされている。

速いテンポでリズミックな舞曲調を生かしたフィナーレも個性的で若々しく、これこそ近代ヴァイオリニストが録音に残した演奏の最高峰である。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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