2022年10月29日
歌謡性〽️豊かな表現には汲めども尽きぬ情感🥲満ち満ちて歌心溢れる🫀柔和な美しさには抗し難い魅力💓アバド&ウィーン・フィル👍マーラー:交響曲第3番
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アバドによるマーラーの交響曲第3番には、1999年のベルリン・フィルとの至高の超名演(ライヴ録音)が存在している。
当該演奏は、アバドが大病にかかる直前のベルリン・フィルとの演奏であるが、アバドも、そしてベルリン・フィルもともに渾身の力を発揮した圧倒的な超名演に仕上がっていた。
ライヴ録音ということもあって、アバドの、そしてベルリン・フィルのコンディションもかなり良かったのではないかとも思われるが、いずれにしても、このベルリン・フィル盤と比較すると本演奏は若干不利な立場に置かれていると言わざるを得ない。
しかしながら、筆者としては、ベルリン・フィル盤とは違った若き日のアバドならではの魅力のある素晴らしい名演と高く評価したい。
第2番もそうであったが、第3番においても、若きアバドのエネルギッシュな指揮ぶりは実に凄まじい。
とりわけ、第1楽章におけるトゥッティに向けて畳み掛けていくような気迫と力感は、圧倒的な迫力を誇っている。
また、第2楽章以降におけるアバドならではの歌謡性豊かな表現には汲めども尽きぬ情感が満ち満ちており、その歌心溢れる柔和な美しさには抗し難い魅力がある。
もっとも、全体にバランスを重視するあまりピアニッシモがいささか弱過ぎるきらいがあることや、終楽章においては今一歩強靭な迫力が欲しい気がしないわけでもない(とりわけ終結部のティンパニが弱いのが問題で、本終楽章がベルリン・フィル盤と比較していささか劣っている)が、その壮麗な美しさは十分に魅力的であり、演奏全体に瑕疵を与えるほどのものではない。
そして何よりも特筆すべきはウィーン・フィルによる極上の美しい音色であり、とりわけ第1楽章におけるウィンナ・ホルンやトロンボーンソロの朗々たる響きや、第1楽章及び第4楽章におけるゲルハルト・ヘッツェルのヴァイオリンソロ、そして第3楽章のアドルフ・ホラーによるポストホルンソロは圧巻の美しさを誇っており、本名演に大きく貢献している点を忘れてはならない。
若き日のジェシー・ノーマンによる歌唱も、本名演に華を添えていると評価したい。
ウィーン国立歌劇場合唱団やウィーン少年合唱団も最高のパフォーマンスを発揮している。
録音については従来盤でも比較的満足できる音質であったが、前述のベルリン・フィル盤が存在することもあって、その陰に隠れた存在に甘んじていた。
もっとも、今般、SHM−CD化による高音質化が図られたというのは、本演奏の再評価に繋がるものと言えるところであり、大いに歓迎したい。
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