2014年06月27日

ドホナーニ&ウィーン・フィルのストラヴィンスキー:ペトルーシュカ/バルトーク:中国の不思議な役人[SACD]


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ドホナーニは、かつてのニキシュにはじまり、その後、多くの大指揮者を生み出したハンガリー人指揮者の系譜に連なる指揮者である。

マゼールの後任として、かつてセルが世界一流のオーケストラに育て上げたクリーヴランド管弦楽団の首席指揮者に就任し、数々の名演を生み出したことは、今なお記憶に新しいところだ。

もちろん、ドホナーニほどの指揮者だけに、ドホナーニはクリーヴランド管弦楽団以外のオーケストラとともに名演を遺している。

本盤に収められたウィーン・フィルとのスタジオ録音も、そうしたドホナーニによる貴重な名演である。

巷間、ドホナーニとウィーン・フィルの相性は必ずしも良くなかったと言われている。

その理由は定かではないが、特に、ドイツ系の音楽を指揮する際には、ウィーン・フィルの楽員の反応が芳しくなかったようだ。

さすがにショルティほどではないものの、ドホナーニの知的とも言うべきアプローチが、ウィーン・フィルの演奏志向と必ずしも一致しなかったということは容易に推測できるところである。

しかしながら、本盤に収められたストラヴィンスキーのバレエ音楽「ペトルーシュカ」のような、オーケストレーションの華麗さを売りにした楽曲や、いわゆるお国ものとも言うべきバルトークのパントマイム「中国の不思議な役人」のような楽曲においては、ドホナーニの知的なアプローチが、演奏全体を引き締まったものとするとともに、ウィーン・フィルの美質でもある美しい響きが演奏を冷徹なものに陥ることを避け、いい意味での潤いや温もりを付加するのに貢献するなど、まさに、指揮者とオーケストラがそれぞれ足りないものを補い合った見事な名演を成し遂げるのに成功していると言えるのではないだろうか。

もちろん、これらの楽曲には、他にも優れた名演はあまた存在しているが、少なくとも、相性が今一つであったドホナーニとウィーン・フィルの息が統合した数少ない演奏の一つとして、本盤の両演奏は稀少な存在とも言えるところだ。

さすがのプライドの高いウィーン・フィルの楽員も、ストラヴィンスキーやバルトークの楽曲の演奏に際しては、ドホナーニに余計な注文も付けなかったであろうし、逆に、ドホナーニも自信を持って演奏に臨んだことが窺い知れるところだ。

いずれにしても、筆者としては、本盤の両曲の演奏は、ドホナーニがウィーン・フィルと行った演奏の中でも最も優れた名演として、高く評価したい。

本盤の演奏は、デジタルに切り替わる直前のアナログの末期の録音ではあるが、さすがは英デッカとも言うべき極めて鮮明で極上の高音質を誇っている。

そして、今般、ついに待望のシングルレイヤーによるSACD&SHM−CD化がなされることによって、これ以上は求め得ないような圧倒的な高音質に進化したところだ。

いずれにしても、ドホナーニ&ウィーン・フィルによる素晴らしい名演を、シングルレイヤーによるSACD&SHM−CDという現在求め得る最高の音質で味わうことができることを大いに喜びたい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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