2014年08月12日

クーベリック&バイエルン放送響のドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」/弦楽セレナーデ


この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。



交響曲が1980年6月19、20日、弦楽セレナーデが1977年5月25日、ともにミュンヘン、ヘルクレスザールでのステレオ・ライヴ録音。

「新世界より」は、クーベリック晩年の演奏様式の雄大な山脈を仰ぎ見るような圧倒的なスケール感、そして緊張感、見通しの良い造形美と実演ならではの緊迫感が相乗効果をもたらした見事な演奏である。

とはいえ、弦の厚み、精緻なアンサンブル、分厚い金管、起伏の振幅のいずれを採ってもベルリン・フィルとのDG盤を名盤と呼ぶべきなのかもしれない。

しかも録音状態も大変高い水準にある。

しかし、この演奏に漲る指揮者と楽団、および聴衆の一体感はベルリン・フィルとのDG盤も及ばない歴史的な出来事のように聴こえ、心が震えるのは筆者だけであろうか。

クーベリックとバイエルン放送響が互いの血であり肉であるかのような稀有な演奏記録だと思う。

ドヴォルザークが思い描いた「新世界より」とはこのような演奏だろうと思われるのだ。

トスカニーニ、カラヤン、フリッチャイなどのより感情の入った激しい演奏に比べると、幾分物足りないかもしれないが(これはバイエルン放送響の独特の明るく柔らかいサウンドのせいでもある)、これしかない、と言われれば全然満足できる素晴らしい演奏だ。

クーベリックの数ある「新世界より」の録音の中でも、これが「最高」と言われても納得するだろう。

第2楽章における哀愁の深さ、終楽章でのはち切れんばかりの金管の勢い、その他どこを取っても、聴き手を引き付けて止まない。

カップリングの弦楽セレナーデも、情感豊かな旋律美をたっぷりと生かし切った素敵な演奏だ。

この弦楽セレナーデの懐かしいような、恋しいような感じは、なんとも言えない。

人懐っこさと聖母のような慈愛に富み、人生を悟りきった寂寥感も作品に一段と深みと重みを添えた。

音質も非常に良好で、臨場感があり、かつアグレッシヴで、厚みのあるサウンドを十全に捉えている。

ヴァイオリン両翼型の楽器配置も効果的だ。

ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング



フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室



classicalmusic at 00:48コメント(0)トラックバック(0)ドヴォルザーク | クーベリック 

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
メルマガ登録・解除
 

Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

Categories
Archives
Recent Comments
記事検索
  • ライブドアブログ