2022年11月20日
👱カラヤン&ベルリン・フィル🤝黄金コンビが最も輝いた時期💰極上の美しさを誇る🎨圧倒的な音のドラマを構築した🎵シューマン:交響曲全集🏥
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本盤には、カラヤンがスタジオ録音を行った唯一のシューマンの交響曲全集が収められている。
カラヤンは、第4番については、ベルリン・フィルの芸術監督に就任して間もない頃(1957年)と最晩年(1987年)にスタジオ録音を行っていることから、本盤に収められた演奏は、3度にわたる同曲の録音中2度目のものに相当する。
また、第2番については、ローマ・イタリア放送管弦楽団とのライヴ録音(1954年)が存在することから、本盤に収められた演奏は、2度目の録音ということになる。
第1番と第3番については、現在のところ他の録音は遺されていないことから、本盤に収められた演奏がカラヤンによる唯一の録音ということになる。
このようなカラヤンによる他の録音の有無はさておき、本盤の演奏も全盛期のカラヤンならではの素晴らしい名演と高く評価したい。
本盤の演奏は1971年であり、これはカラヤン&ベルリン・フィルの黄金コンビが最も輝いていた時期である。
カラヤンが芸術監督に就任して以降に入団した名うてのスタープレイヤーがその実力を如何なく発揮し始めた頃でもあり、鉄壁のアンサンブル、ブリリアントなブラスセクションの朗々たる響き、桁外れのテクニックによって極上の美音を振り撒く木管楽器群、そして本演奏の前年に入団したフォーグラーによる雷鳴のように轟きわたるティンパニの強靭な迫力。
これらが一体となった当時のベルリン・フィルは驚異的な合奏能力を有していたと言えるところであり、カラヤンはこれに流麗なレガートを施して、オーケストラ演奏の極致とも言うべき極上の名演奏(いわゆるカラヤン・サウンド)を行っていた。
このような演奏に対しては、とある影響力の大きい某音楽評論家などが精神的な深みの欠如を云々しているが、カラヤン&ベルリン・フィルによる演奏は、そうした酷評を一喝するだけの圧倒的な音のドラマの構築に成功していた。
本盤の演奏においても、このような音のドラマは健在であり、どこをとってもいわゆる美しさの極みとも言うべきカラヤン・サウンドに満たされている。
もっとも、第1番であればクレンペラー&ニューフィルハーモニア管(1965年)、第2番であればシノーポリ&ウィーン・フィル(1983年)、第3番であればシューリヒト&パリ音楽院管(1953年)またはジュリーニ&ロサンゼルス・フィル(1980年)、そして第4番であればフルトヴェングラー&ベルリン・フィル(1953年)などといった、音楽内容の精神的な深みを徹底して追求した名演がある。
我々聴き手の心を揺さぶるのもこれらの名演であると考えるが、本盤の演奏のように極上の美しさを誇る圧倒的な音のドラマを構築したカラヤンによる名演との優劣を比較することは、演奏のベクトル自体が異なるものであり、そもそもナンセンスであると考えられる。
第4番については、最晩年の枯淡の境地が表れた味わい深い1987年盤の方がより素晴らしい名演であると言えるところであり、第4番に限っては1987年盤の方を採りたい。
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