2014年06月28日

ブレンデル&マッケラスのモーツァルト:ピアノ協奏曲第20番&第24番


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このCDに収められた2つのピアノ協奏曲は、モーツァルトの数多い作品の中でも色濃い内容を持っているが、ブレンデルは淡々とした演奏を繰り広げながらも1音1音を慈しむかのような演奏は、まさに一級品と言えよう。

この2曲はいずれもモーツァルトのピアノ協奏曲のなかでも短調の曲であり、さらにモーツァルト自作のカデンツァが遺されていない作品である。

モーツァルト自作のカデンツァがないということは、ピアニストが自分で即興で埋めなくてはならない。

その意味で、当盤はモーツァルトの作品の特徴である短調の繊細な美しさを楽しむだけでなく、ピアニストの力量も聴ける1枚なのである。

筆者もこの2曲の同曲異演盤をかなりの点数聴いてきたが、まだこのブレンデル以上のカデンツァにお目にかかったことはない。

そもそもカデンツァというのは演奏者が自作で即興演奏するものであり、ブレンデルの場合、彼がきちんと作曲をしているという点で素晴らしいのである。

筆者はブレンデルの旧録音である、マリナー指揮、アカデミー室内管の演奏も持っているが、まったくカデンツァは変わりはない。

つまり、ブレンデルは1970年代からずっと同じカデンツァを使ってきているということになる。

それは、それだけ完成度が高く、聴衆からの評価も高いことを意味している。

旧録音とこの新録音とどこが違うのかと言えば、演奏面では透明感だと言える。

モーツァルトの短調作品が持つ特有の心象風景のような透明な世界が、この新録音には広がっている。

マッケラスとスコットランド室内管のバックも、その透明感をしっかりとサポートして、古典派の協奏曲らしくブレンデルと対話している。

その端正な演奏から生み出されるドラマティックな世界は、何度聴いても飽きがこない。

そのことが、筆者をブレンデルのモーツァルト:ピアノ協奏曲へ目を向けるきっかけとなった、エポックメイキングな1枚なのである。

何が何でも聴いておきたい名盤の1つと言えよう。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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