2014年07月03日

シューリヒト&フランス国立放送管のベートーヴェン: 交響曲第1番、第9番「合唱」(1965年ライヴ)


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本CDはシューリヒトがフランスで指揮した最後の演奏会の貴重な記録で、幸いにもステレオで残されていた。

1965年6月15日、パリ・シャンゼリゼ劇場でのライヴ録音であるが、スタジオ録音かと聴き間違うばかりの高音質で、しかもステレオ収録、と音質面では全くマイナス要素を感じさせないものとなっている。

当演奏の「第9」正規盤は初めてで、長年待ち望んでいたものである。

フルトヴェングラーのバイロイトの「第9」をはじめとして、この曲は名演揃いであるが、その中にこのシューリヒトのライヴ盤が加わったのは喜ばしい限りである。

この演奏は、とても端正なものとも言えるが、それでも情熱にあふれ、とても85歳の老指揮者によるものとは思えない素晴らしいものである。

比較的速いテンポ設定で一気呵成に駆け抜けて行く、という側面もあるが、一つ一つの音に生命が吹き込まれ、凡庸に流れて行くところは皆無である。

シューリヒトは時折、大胆なアゴーギクを用いて聴くものの度肝を抜くようなところがあったが、この演奏ではそういったところは皆無。

折り目正しくも、僅かにテンポを揺らしながら、聴く者の脳裏に音符を刻み込んで行く。

ライヴならではの瑕疵も若干見受けられるが、これは名演の代償の類と言えるものであり、この演奏のマイナス要素とは一切なっていない。

シューリヒトは、この演奏以後体調を崩したというが、消えゆくローソクが最後に明るく燃え上がったような感銘を受けた。

この演奏の素晴らしさを理解できない批評家は、木を見て森を見ていないと言わざるを得ない。

個人的にはシューリヒトの「第9」のベスト・パフォーマンスにしたい。

カップリングは同じくベートーヴェンの交響曲第1番で、この曲は当日の公演の前プロで演奏されたもの。

「第1」はかつて、ディスクモンテーニュ盤で聴くことができたが、こちらも素晴らしい演奏で、名演名盤が沢山あるが、この演奏もそれら名盤の列に加えても全く遜色の無い演奏内容となっている。

是非、一聴をお薦めしたい。

オリジナル・マスターから復刻されたのは今回が初めてであり、この2曲ともに正規のスタジオ録音並みの鮮明なステレオというのが何よりも嬉しい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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