2014年07月06日

スラットキン&セントルイス響のショスタコーヴィチ:交響曲第4番


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時代を超えた先鋭的な響きが存分に表出された、スラットキン渾身の名演だ。

アメリカの名指揮者、レナード・スラットキンが手塩にかけて育て上げたセントルイス交響楽団はRCAに数多くの録音を残しており、それらの中でもロシア音楽との相性の良さは周知の通り。

スラットキンはセントルイス響時代に、ショスタコーヴィチの交響曲を4曲、RCAに録音している。

1986年に第5番、87年に第10番、88年に第8番、そして89年に第4番という順序で録音された。

1986年から1989年にかけてスラットキンが毎年1曲ずつ録音したショスタコーヴィチの交響曲4曲の中で、なぜか唯一国内でリリースされなかったのがこの第4番。

ショスタコーヴィチの交響曲の中で最大の編成で書かれ、マーラーなどの影響を強く受けた先鋭的な作風の故に、作曲から初演まで25年を要したこの大作を、スラットキンが渾身の力を込めて先鋭的な大作を、明晰な指揮で描出している。

スラットキンとセントルイス響のショスタコーヴィチ作品の解釈・演奏は、華麗というかきらびやかというか、オーケストラの高度な技術も相俟った流麗な響きは特色である。

作曲者の置かれた政治的・社会的状況を背景に捉えると「これはショスタコーヴィチではない」という向きもいるかもしれないが、この作品の複雑な内容を整理し、堅実な解釈を施した演奏は、オーケストレーションというものの魅力を余すことなく堪能させてくれる。

確かに演奏レベルはピカイチで、あまり深刻になりすぎず、洗練された演奏が繰り広げられている。

過去のレビューにも記したように、同曲には、ラトル、ゲルギエフ、チョン・ミュンフンの録音が3強と言えるが、当盤は、この難解な傑作の入門の役割を果たすディスクとして、高く評価しても良いのではないかと考える。

第1楽章のフーガ〜プレストの難所(見せ場)は特に見事で、この時代のセントルイス響の弦楽器パートのアンサンブルの優秀さを実感する。

デジタル録音の技術も練れてきた頃のレコーディングであり、録音の素晴らしさも、この作品のテクスチュアを捉えるのに大きく寄与している。

再販終了となる前に、早めに入手されることをお薦めしたい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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