2014年07月22日

ケンペ&ベルリン・フィルのブラームス:交響曲全集


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全4曲どれも素晴らしい演奏だ。

全体的な傾向として派手さはないが、端正で力強く、味わい深い演奏と言えよう。

ケンぺの演奏は、華麗さなどとは無縁であり、あくまでも真摯に楽曲を描いていくという職人肌の指揮が持ち味であるが、それによって生み出されるいぶし銀の味わいが、ブラームスの交響曲と見事に符合していると言えるのではないだろうか。

中でも第3番はステレオ録音ということもあってか、以前から分売されて、名演として名高かったが、実はブラームスの「第3」はなかなか演奏が難しい。

4つの交響曲中、最もスケールが小さく、等身大に表現してしまうと、こじんまりとした軽い演奏に陥ってしまう危険性がある。

それ故に、提示部の繰り返しを行ったりして、バランスをとる指揮者も一部にいるが、ケンぺはそのようなことはしない。

ケンぺのアプローチはあくまでも正攻法。

それでいて、何と力強い作品だろうかと思わせるのはさすがというべきだろう。

同曲をブラームスの「英雄」と称する人もいるようだが、ケンぺの演奏を聴いているとそれもむべなるかなと思われる。

北ヨーロッパならではの幾分渋い色調の音色を出しつつ、重厚さにもいささかの不足もない。

第2楽章や第3楽章の抒情的な旋律の歌い方も実に感動的であり、この「第3」は、ケンぺとしても会心の名演と評価してもいいだろう。

ケンぺの職人肌の演奏は、渋いブラームスの交響曲との相性が抜群だと思うが、「第4」は、ブラームスの交響曲の総決算と位置づけられる曲だけに、演奏が悪かろうはずがない。

ブラームスの「第4」という傑作の魅力を、恣意的にではなく自然体の表現で満喫させてくれる名演ということができるだろう。

ケンぺの演奏は決して華麗さなどとは無縁であるが、よく聴くと、渋い曲想のはしばしに感じられる滋味溢れる内容の豊かさがあり、これこそ、ケンぺ&ベルリン・フィルが見事に描き出した至高のブラームス像と言えるだろう。

あまたのブラームスの交響曲全集の中でも最も剛毅で、美しい名演の1つと言えるだろう。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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