2022年11月21日
空前絶後の競演🤯超豪華布陣💮リヒテル😯オイストラフ😲ロストロポーヴィチ😱カラヤン&ベルリン・フィル👉ベートーヴェン:トリプル・コンチェルト👏
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ベートーヴェンの三重協奏曲はベートーヴェンが作曲した労作であり、一部の評論家が指摘しているような駄作とは思わないが、それでも5曲のピアノ協奏曲やヴァイオリン協奏曲などと比較するといささか魅力に乏しいと言わざるを得ないのではないだろうか。
もちろん、親しみやすい旋律などにも事欠かないと言えなくもないが、よほどの指揮者やソリストが揃わないと同曲の真価を聴き手に知らしめるのは困難と言えるだろう。
したがって、本演奏の関心は、もっぱら演奏者とその演奏内容の方に注がれることになる。
カラヤンとロシアの偉大な3人のソリストという超豪華な布陣は、ネット配信の隆盛などによりクラシック音楽界が不況下にある現代においては望むべくもない、夢のような共演と言えるだろう。
ましてやオーケストラが世界最高のベルリン・フィルであり、三重協奏曲のような楽曲ではもったいないような究極の布陣とも言える。
そして、本演奏が凄いのは(裏方では微妙な意見の食い違いがあったようであるが、我々は遺された録音を聴くのみである)、4巨匠とベルリン・フィルがその能力を最大限に発揮しているところであろう。
カラヤン&ベルリン・フィルは、この黄金コンビの全盛時代ならではのオーケストラ演奏の極致とも言うべき圧倒的な音のドラマの構築を行っているし、ロストロポーヴィチの渾身のチェロ演奏は、我々聴き手の肺腑を打つのに十分な圧巻の迫力を誇っている。
オイストラフのヴァイオリンも、ロストロポーヴィチのチェロに引けを取らないような凄みのある演奏を展開しているし、リヒテルのピアノも、本名演の縁の下の力持ちとして、重心の低い堂々たるピアニズムを展開している。
いずれにしても、凄い演奏であるし超名演に値すると言える。
そして、このような凄い超名演を持ってして漸くこの三重協奏曲の魅力が聴き手に伝えられたというのが正直なところであり、その意味では、本演奏こそが同曲の唯一無二の名演と言えるのかもしれない。
もっとも、本演奏は狭い土俵の上で、天下の大横綱が5人いてお互いに相撲をとっているようなイメージとも言えるところであり、このような5人の大横綱には、もう少し広い土俵で相撲をとって欲しかったというのが正直なところだ(と言っても、広い土俵たり得る三重協奏曲に変わる作品は存在しないが)。
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コメント一覧
1. Posted by 小島晶二 2022年11月21日 08:06

2. Posted by 和田 2022年11月21日 08:22
カラヤンに辛辣な故宇野功芳氏も絶賛した名盤。ベートーヴェンの三重協奏曲には、独奏者に名人級の大物を起用した演奏と、ピアノ・トリオをそっくりあてた演奏とがありますが、これは前者のタイプで、名人芸の醍醐味を堪能するという点では、まことにうってつけのディスクですね。リヒテル、オイストラフ、ロストロポーヴィチといった超一流の名人を揃えた演奏で、3人の独奏者とカラヤンとの間に、目の見えない火花が散っているかのような錯覚をおこさせるほど、異様な緊張感に包まれた熱演です。ことにカラヤンの指揮が素晴らしく、雄大なスケールと円熟味にあふれた生命力が全曲に漲っています。ソリストでもロストロポーヴィチの雄弁さが聴く者の度胆を抜くのに充分です。オイストラフは、若い頃の贅肉を落として、敏感なデリカシーを見せ、リヒテルはアンサンブルのまとめ役を楽しんでるかのようです。精悍で少しのたるみもない第1楽章の造形、3人のソリストが濃密なアンサンブルを聴かせる第2楽章、堂々たる風格にまとめあげられた第3楽章の力感など、まさに記念碑的演奏たるゆえんでしょう。