2014年07月23日

クーベリック&バイエルン放送響のドヴォルザーク:スラヴ舞曲全集[SACD]


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ドヴォルザークのスラヴ舞曲集の全曲録音は、これまで様々な指揮者によってなされてきた。

同じチェコ人指揮者ならばノイマンが3度にわたり録音しているし、ハンガリー人ならば、セルやドラティ、フィッシャーの名演が忘れ難い。

プレヴィンの聴かせどころのツボを心得た演奏や、マゼールの個性的な演奏も頭に浮かぶ。

このように、綺羅星のように輝く様々な名演の数々の中でも、クーベリックの録音は、ダントツの名演と言ってもいいのではないかと思う。

チェコ人指揮者ならではの民族色豊かな情感にもいささかの不足はないが、決して民俗的なローカル色を強調するのではなく、むしろ、バイエルン放送交響楽団を統率して、より普遍的でシンフォニックな演奏を心掛けている。

言うなれば、チェコ的な情感と普遍的な重厚さを併せ持つというバランスの良さが、本盤を最高の名演たらしめているのだと考える。

どの曲も、緩急自在のテンポを駆使した重厚な名演であるが、特に、第16番のスケールの雄大さは特筆すべきだと思う。

チェコの民族色溢れる情感の豊かさと、一般的な音楽としてのシンフォニックな重厚さを兼ね備えた、いい意味での剛柔バランスのとれた名演との本演奏の評価については、現在でもいささかも変わりがないところである。

したがって、ドヴォルザークのスラヴ舞曲全集の名演としては、本盤のクーベリック&バイエルン放送交響楽団による演奏(1973〜1974年)とともに、本演奏と同格の名演として、セル&クリーヴランド管弦楽団による演奏(1962〜1965年)、ノイマン&チェコ・フィルによる演奏(1985年)が掲げられると考えており、これら3つの演奏が同曲の様々な指揮者による演奏の中でもトップの座を争う至高の超名演と評価したい。

本盤の音質については、リマスタリング(ルビジウムカッティング)されただけあって、従来盤でもかなり満足できる音質であったが、スラヴ舞曲全集の中でもトップの座を争う至高の超名演でもあり、SHM−CD化など、更なる高音質化を望んでいたところであった。

そのような中で、今般、ユニバーサルがシングルレイヤーによるSACD&SHM−CD化を図ったと言うのは、本演奏が至高の超名演であることに鑑みても、歴史的な快挙と言えるだろう。

本シングルレイヤーによるSACD&SHM−CD盤は、これまでの既発のリマスタリングCDとは次元が異なる極上の高音質であり、音質の鮮明さ、音圧、音場の広さのどれをとっても一級品の仕上がりである。

クーベリックによる歴史的な超名演、そしてドヴォルザークのスラヴ舞曲全集の演奏史上トップの座を争う至高の超名演を、このような極上の高音質SACD盤で味わうことができるのを大いに喜びたい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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