2014年07月28日

スヴェトラーノフ&スウェーデン放送響のガーシュウィン・コンサート1996


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凄い演奏だ。

まさに超個性的なガーシュウィンと言える。

ジャズ音楽とクラシック音楽の境界線上にあるとされるガーシュウィンの楽曲の演奏に際しては、そうした音楽の性格を考慮して、軽快なリズム感を重視した爽快にして明瞭な演奏が多い。

最晩年になって、テンポが異様に遅くなり濃厚で大仰な演奏を行うようになったバーンスタインでさえ、ガーシュウィンの演奏に際しては、そうした爽快にして明瞭な演奏を心掛けていたと言えるだろう。

ところが、スヴェトラーノフはそのような一般的な演奏様式など完全無視。

本盤に収められたいずれの楽曲においても、途轍もない超スローテンポで濃厚さの極みとも言うべき豪演を展開している。

そのあまりの超スローテンポぶりは、他の指揮者による演奏であればCD1枚に収まるものが、本盤ではCD2枚になっていることにもあらわれていると言えるのではないだろうか。

そして、重低音においては大地が地鳴りするようなド迫力に満ち溢れているし、トゥッティにおける強靭な豪快さは、我々の聴き手の度肝を抜くのに十分な壮絶さだ。

また、ガーシュウィン特有の軽快なリズム感も、あたかも巨象が進軍するかのような重々しさが支配しており、ガーシュウィンの音楽というよりは、スヴェトラーノフが得意とするロシア音楽を演奏しているような趣きさえ感じさせると言えるだろう。

ガーシュウィンが随所に散りばめた美しい旋律の数々についても、スヴェトラーノフは、これ以上は求め得ないような熱き心を込めて濃密に歌い抜いている。

いずれにしても、本演奏は、他の指揮者によるガーシュウィンの演奏とはひと味もふた味も異なっているが、聴き終えた後の充足感においてはいささかも引けを取っていないと評価したい。

ピアノ協奏曲ヘ調においては、アメリカ出身のピアニストであるジェフリー・シーゲルが起用されているが、濃厚で超スローテンポのスヴェトラーノフの指揮と歩調を合わせて、重厚にして美しさに満ち溢れたピアニズムを展開しているのが素晴らしい。

そして、スヴェトラーノフの強烈にして濃厚な指揮の下、最高のパフォーマンスを発揮したスウェーデン放送交響楽団による素晴らしい名演奏にも大きな拍手を送りたい。

なお、録音については1996年のライヴ録音であり、十分に満足できる良好な高音質であると高く評価したい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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