2014年08月23日

ベーム&ウィーン・フィルのブルックナー:交響曲第8番[SACD]


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ベームは、ブルックナーの交響曲をすべて演奏しているわけではなく、遺された録音などを勘案すると、演奏を行ったのは第3番、第4番、第5番、第7番及び第8番の5曲に限られているものと思われる。

この中でも、文句なしに素晴らしい名演は1970年代前半にウィーン・フィルを指揮して英デッカにスタジオ録音を行った第3番(1970年)及び第4番(1973年)である。

これに対して本盤に収められた第8番については、少なくとも従来盤やその後に発売されたSHM−CD盤を聴く限りにおいては、筆者としてはこれまでのところ感銘を受けたことは一度もないところだ。

というのも、最大の欠点は、金管楽器がいささか無機的に響くということであろう。

ベームは、例によって、本演奏においても各金管楽器を最強奏させているのであるが、いずれも耳に突き刺さるようなきついサウンドであり、聴いていてとても疲れるというのが正直なところなのだ。

また、ベームの全盛時代の代名詞でもあった躍動感溢れるリズムが、本演奏ではいささか硬直化してきているところであり、音楽の自然な流れにおいても若干の淀みが生じていると言わざるを得ない。

したがって、ベームによる遺された同曲のライヴ録音に鑑みれば、本演奏はベームのベストフォームとは到底言い難いものであると言えるところであり、演奏自体としては凡演とまでは言わないが、佳演との評価すらなかなかに厳しいものがあったと言える。

しかしながら、今般のシングルレイヤーによるSACD&SHM−CD盤を聴いて驚いた。

これまでの従来盤やSHM−CD盤とはそもそも次元が異なる圧倒的な超高音質に生まれ変わったところであり、これによって、これまでは無機的できついと思っていたブラスセクションの音色に温もりと潤いが付加され、これまでよりも格段に聴きやすい音色に改善されたと言えるところである。

加えて、音場が幅広くなったことにもよると思うが、音楽の流れも、万全とは言えないもののかなり自然体で流れるように聴こえるように生まれ変わったとも言える。

したがって、シングルレイヤーによるSACD&SHM−CD化によって本演奏の欠点がほぼ解消されたとも言えるところであり、筆者としても本シングルレイヤーによるSACD&SHM−CD盤ではじめて本演奏に深い感銘を受けたところだ。

いずれにしても、本シングルレイヤーによるSACD&SHM−CD盤に限っては、本演奏を名演と高く評価したい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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