2014年09月02日

バーンスタインのマーラー:交響曲全集(旧盤)


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バーンスタインが史上最大のマーラー指揮者であることは論を待たないところだ。

バーンスタインは、DVD作品を含めて3度にわたってマーラーの交響曲全集を録音した唯一の指揮者でもあるが(最後の全集は残念ながら一部未完成)、そのいずれもが数多くのマーラーの交響曲全集が存在している現在においてもなお、その輝きを失っていないと言えるだろう。

本盤に収められたマーラーの交響曲全集は、バーンスタインによる最初のものに相当する。

録音は1960〜1975年という15年の歳月にわたってはいるが、その殆どは1960年代に行われており、バーンスタインがいまだ40歳代の壮年期の演奏ということが可能である。

オーケストラは、当時音楽監督を務めていたニューヨーク・フィルを軸として、第8番はロンドン交響楽団、「大地の歌」についてはイスラエル・フィルが起用されている。

このようなオーケストラの起用の仕方は、1970年代によるDVDによる2度目の全集がウィーン・フィルの起用を軸としつつも第2番においてロンドン交響楽団、「大地の歌」においてイスラエル・フィルを起用したこと、3度目の全集においては、ウィーン・フィル、コンセルトへボウ・アムステルダム、そしてニューヨーク・フィルの3つのオーケストラを起用したこととも共通している。

バーンスタインのマーラー演奏は極めてドラマティックなものだ。

変幻自在のテンポ設定や思い切った強弱の変化、そして猛烈なアッチェレランドを駆使するなど、その劇的な表現は圧倒的な迫力を誇っており、聴いていて手に汗を握るような興奮を味わわせてくれると言えるだろう。

こうしたバーンスタインのマーラー演奏のスタイルは最晩年になってもいささかも変わることがなかったが、晩年の3度目の全集では、より一層表現に濃厚さとスケールの大きさ、そして楽曲の心眼に鋭く切り込んでいくような奥行きの深さが加わり、他の指揮者による演奏を寄せ付けないような至高の高みに達した超名演に仕上がっていた。

本盤に収められた演奏は、40代の壮年期のバーンスタインによるものであるだけに、3度目の全集のような至高の高みには達してはいないが、前述のようなドラマティックな表現は健在であり、とりわけトゥッティに向けて畳み掛けていくような気迫や強靭な迫力においては、2度目や3度目の全集をも凌駕しているとさえ言えるだろう。

ストレートで若干荒削りな演奏と言えなくもないが、スコアに記された音符の表層をなぞっただけの洗練された美を誇る演奏などに比べれば、よほど本演奏の方がマーラーの本質を捉えていると言えるとともに、我々聴き手に深い感動を与えてくれると言えるだろう。

いずれにしても、本全集は、稀代のマーラー指揮者であったバーンスタインによる最初の全集として、今後ともその存在価値をいささかも失うことがない名全集と高く評価したい。

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classicalmusic at 21:05コメント(0)マーラー | バーンスタイン 

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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