2014年09月02日

グルダ&アーノンクールのモーツァルト:ピアノ協奏曲第23番、第26番「戴冠式」


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本盤にはモーツァルトのピアノ協奏曲第23番及び第26番「戴冠式」が収められているが、いずれも素晴らしい名演だ。

それどころか、様々なピアニストと指揮者による両曲の演奏の中でもトップの座を争う至高の超名演と高く評価したい。

グルダとアーノンクールという、いずれも個性的な演奏を繰り広げる鬼才ピアニストと鬼才指揮者の組み合わせであり、聴き手を驚かすような特異な演奏を展開するのと思ったが、意外にも基本的にはいささかも奇を衒うことがない真摯な演奏を繰り広げている。

鬼才同士が本気を出すとどのように凄い演奏をするのかの最たる例とも言えるところであり、自己の録音には厳しい評価をしてきたグルダでさえもがこの演奏に満足し、このコンビによる演奏のシリーズ化を切望するほどの名演奏に仕上がったと言えるほどだ。

グルダは、モーツァルトのピアノ協奏曲では本演奏と、アバド&ウィーン・フィルと組んだ第20番及び第21番(DG)にも満足していたとのことである(当該DG盤については既にレビューに記したのでそちらを参照されたい)。

グルダのピアノは、ゆったりとしたテンポによって演奏を進めていくが、その表現はむしろ即興的とも言うべき自由奔放なもので躍動感に満ち溢れた演奏とも言える。

それでいて、両曲の緩徐楽章における繊細な抒情の歌い方は静謐ささえ感じさせるほどの美しさを誇っており、グルダの桁外れの表現力の幅の広さを感じることが可能だ。

両曲の終楽章においては、強靭な打鍵から繊細なピアニッシモに至るまで彫琢の限りを尽くした明晰さが際立っているが、愉悦性や情感の豊かさ、そして流麗な美しさをいささかも失うことがないのが素晴らしい。

グルダは、このように真摯な姿勢で演奏に臨むとともに、アーノンクールともども心から楽しんで演奏しているような趣きもあり、あまりの感情移入のためにグルダが歌っている声さえ聴こえるほどだ。

アーノンクールの指揮も、全体としては前述のように奇を衒わない真摯な指揮ぶりと言えるが、各楽器の響かせ方などにおいてはこの指揮者ならではの個性的な表現が聴かれるなど、必ずしも一筋縄ではいかない側面もある。

コンセルトヘボウ・アムステルダムのいぶし銀の音色も、本名演に適度の潤いと温もりを与えている点も忘れてはならない。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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