2014年09月12日

クレンペラー&ウィーン響のベートーヴェン:ミサ・ソレムニス


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ミサ・ソレムニスは交響曲第9番と並ぶベートーヴェンの最高傑作であるが、交響曲第9番には若干の親しみやすさがあるのに対して、晦渋な箇所も多く、容易には聴き手を寄せ付けないような峻厳さがあると言えるだろう。

したがって、生半可な指揮では、名演など到底望むべくもないと考えられる。

同曲には、クレンペラーのほか、トスカニーニやワルター、そしてカラヤンやバーンスタインなどの名演も存在しているが、クレンペラーによる演奏こそは、同曲のあらゆる名演に冠絶する至高の超名演と高く評価したい。

なお、クレンペラーは、その芸術が同曲と符号しているせいか、同曲の録音を本演奏のほか、ケルン放送響(1955年ライヴ)及びフィルハーモニア管(1963年ライヴ)、ニュー・フィルハーモニア管(1965年スタジオ)との演奏の4種類遺している。

音質面などを総合的に考慮すれば、最後のスタジオ録音の優位は動かないものと考えられるが、本盤はそれとは正反対の速いテンポでぐいぐい引っ張っていく、クレンペラー壮年期の緊迫感溢れる素晴らしい演奏であり、これも捨て難い。

ここでのクレンペラーは速めのテンポを基調にして、曲想を精緻に真摯に、そして重厚に描き出していくというものだ。

そして、ここぞと言うときの強靭な迫力は、我々聴き手の度肝を抜くのに十分な圧倒的な迫力を誇っている。

演奏全体の様相としては、奇を衒うことは薬にしたくもなく、飾り気などまるでない演奏であり、質実剛健そのものの演奏と言っても過言ではあるまい。

もっとも、同曲の壮麗さは見事なまでに描出されており、その仰ぎ見るような威容は、聴き手の居住まいを正さずにはいられないほどである。

かかる格調が高く、なおかつ堅固な造型の中にもスケールの雄渾さを兼ね備えた彫りの深い演奏は、巨匠クレンペラーだけに可能な圧巻の至芸と言えるところであり、その音楽は、神々しささえ感じさせるほどの崇高さを湛えているとさえ言える。

例によって、木管楽器の活かし方もクレンペラーならではのものであるが、それが演奏に独特の豊かなニュアンスを付加するのに大きく貢献している点も忘れてはならない。

独唱陣も素晴らしい歌唱を披露しており、クレンペラーの確かな統率の下、最高のパフォーマンスを行っている合唱団に対しても大きな拍手を送りたい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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