2014年09月27日

シュヴァルツコップ&フィッシャーのシューベルト:歌曲集


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不世出の大歌手であったシュヴァルツコップは、様々な楽曲において持ち前の名唱を余すことなく披露したが、本盤に収められたシューベルトの歌曲集においても、見事な名唱を披露している。

それにしても、シュヴァルツコップは上手い。

いや、あまりにも上手過ぎるとも言えなくもないが、これだけシューベルトの歌曲の魅力を満喫させてくれれば文句は言えない。

そして、上手過ぎるとは言っても、技巧臭がいささかもしないのがシュヴァルツコップの凄さと言えるだろう。

随所において豊かな情感が込められているが、それでいてセンチメンタルになることはなく、どこをとっても格調の高さを失うことがないのが見事である。

加えて、シューベルトの歌曲には、常に寂寥感のようなある種の独特の抒情に満ち溢れているのであるが、シュヴァルツコップはそれらの寂寥感溢れる抒情的な旋律における表情づけの巧さも特筆すべきものであり、シュヴァルツコップがいかにシューベルトの歌曲の神髄を捉えていたのかが理解できるところだ。

エドヴィン・フィッシャーのピアノ演奏も素晴らしいものであり、シュヴァルツコップの名唱にいささかも引けを取っていない。

当時、一世を風靡する存在であったエドヴィン・フィッシャーのピアノ演奏は、一聴すると淡々した演奏を展開しているように聴こえるが、よく聴くと、前述のようなシューベルトの音楽特有の寂寥感を有した旋律の数々を絶妙なニュアンスを持って弾いていると言えるところであり、噛めば噛むほどに味わいが出てくるスルメのような内容豊かな演奏と言えるだろう。

したがって、シューベルトの歌曲に相応しいピアノ演奏と言えるところであり、前述のようなシュヴァルツコップの名唱とも相俟って、珠玉の名演を成し遂げるに至っているものとして高く評価したい。

なお、当たり前のことではあるが、某レコード会社のフィッシャー=ディースカウのCDとは異なり、歌詞の対訳が付されているのも、最低限の上限を兼ね備えているものと評価したい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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