2014年10月04日

ベーム&ウィーン・フィルのベートーヴェン:交響曲第6番「田園」、序曲集


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一昨年(2011年)はベーム没後30年であった。

生前は、とりわけ我が国において、当時絶頂期にあったカラヤンに唯一対抗し得る大指揮者として絶大なる人気を誇っていたが、歳月が経つにつれて、徐々に忘れられた存在になりつつあるというのは残念でならないところである。

本盤には、ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」(及び2つの序曲)が収められているが、ベームの偉大な芸術を再認識させてくれる素晴らしい名演だ。

ベームによる本演奏は、重厚でシンフォニックなものだ。

全体の造型は例によってきわめて堅固であるが、その中で、ベームはオーケストラを存分に鳴らして濃厚さの極みと言うべき内容豊かな音楽を展開している。

スケールも雄渾の極みであり、テンポは全体として非常にゆったりとしたものである。

演奏は、1971年のスタジオ録音であり、これはベームが最も輝きを放っていた最後の時期の演奏であるとも言える。

ベームは、とりわけ1970年代半ば過ぎになると、持ち味であった躍動感溢れるリズムに硬直化が見られるなど、音楽の滔々とした淀みない流れが阻害されるケースも散見されるようになるのであるが、本演奏には、そうした最晩年のベームが陥ったリズムの硬直化がいささかも見られず、音楽が滔々と淀みなく流れていくのも素晴らしい。

本演奏は、ワルター&ウィーン・フィルによる演奏(1936年)、ワルター&コロンビア交響楽団による演奏(1958年)と並んで3強の一角を占める至高の超名演と高く評価したい。

本演奏の基本的な性格は前述のとおりであるが、第4楽章の畳み掛けていくような力強さや、終楽章の大自然への畏敬の念を感じさせるような崇高な美しさには出色ものがあり、とりわけウィンナ・ホルンなどの立体的で朗々たる奥行きのある響きには抗し難い魅力がある。

ウィーン・フィルによる名演奏も大きく貢献していると言えるところであり、その演奏は、まさに美しさの極みであり、ベームの重厚でシンフォニック、そして剛毅とも言える演奏に適度な潤いと深みを与えているのを忘れてはならない。

音質は、1971年のスタジオ録音であるが、従来盤でも十分に満足できるものである。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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