2014年10月09日

アルバン・ベルクSQのベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集(新盤)


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数年前に惜しまれつつ解散をしてしまったアルバン・ベルク弦楽四重奏団(ABQ)であるが、ABQはベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集を2度に渡って録音している。

最初の全集が1978年〜1983年のスタジオ録音、そして2度目の全集が本盤に収められた1989年に集中的に行われたライヴ録音だ。

このうち、演奏の安定性や普遍性に鑑みれば、筆者としては最初の全集の方をABQによるベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集の代表盤と評価したいと考えているが、2度目の録音についてはライヴ録音ならではの熱気と迫力が感じられる優れた名演であるとも言えるところであり、こちらも捨て難い。

それどころか、あらゆる弦楽四重奏団によるベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集の中でも、トップの座を争う至高の名全集と高く評価したい。

本演奏におけるABQのアプローチは、卓越した技量をベースとした実にシャープと言えるものだ。

楽想を徹底して精緻に描き出して行くが、どこをとっても研ぎ澄まされたリズム感と緊張感が漂っており、その気迫溢れる演奏には凄みさえ感じさせるところである。

それでいて、ABQがウィーン出身の音楽家で構成されていることに起因する独特の美しい音色が演奏全体を支配しており、とりわけ各楽曲の緩徐楽章における情感の豊かさには抗し難い美しさが満ち溢れている。

すべての楽曲がムラのない素晴らしい名演であるが、とりわけABQのアプローチが功を奏しているのは第12番以降の後期の弦楽四重奏曲であると言えるのではないだろうか。

ここでのABQの演奏は、楽曲の心眼を鋭く抉り出すような奥深い情感に満ち溢れていると言えるところであり、技術的な完成度の高さとシャープさ、そして気宇壮大さをも併せ持つこれらの演奏は、まさに完全無欠の名に相応しい至高の超名演に仕上がっていると高く評価したい。

音質は1989年のライヴ録音であるが、EMIにしては比較的良好な音質である。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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