2014年10月15日

オーマンディのオルフ:カルミナ・ブラーナ


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オルフのカルミナ・ブラーナは、近年では多くの指揮者がこぞって録音を行うなど、その主要なレパートリーの一つとして定着しつつある。

親しみやすい旋律や内容、そして大規模な管弦楽編成や大合唱団など、現代人を魅了する要素が多く存在していることや、CD1枚に収まる適度な長さであることが、その人気の理由ではないかとも考えられるところだ。

音響面だけでも十分に親しむことが可能な楽曲であるだけに、これまでの録音はいずれも水準以上の名演奏と言っても過言ではないが、その中でも、トップの座に君臨するのは、初演者でもあるヨッフムがベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団ほかを指揮した名演(1967年)であると考えられる。

これに次ぐのが、諸説はあると思うが、プレヴィン&ウィーン・フィルほかによる名演(1995年)ではないかと考えているところだ。

この他にも、筆者としては、ケーゲルによる名演(2種(1959年及び1974年))などを掲げたいが、更に知る人ぞ知る名演として紹介したいのが、本盤に収められたオーマンディ&フィラデルフィア管弦楽団ほかによる名演(1960年)である。

本演奏の当時は、前述のヨッフムの旧盤(新盤(1967年)は未だ発売されず、旧盤(1952〜1956年)のみが発売されていた。)やケーゲルの旧盤(1959年)以外には目ぼしい録音は存在せず、同曲が現在のように広く認知されている存在ではなかった時期の演奏である。

それだけに、オーマンディも、手探りの状況で本演奏に臨んだのではないかと考えられるところだ。

それだけに、本演奏におけるオーマンディのアプローチも、きわめて明瞭でわかりやすいものに徹している。

各楽想を精緻に描き出していくとともに、オーケストラを壮麗かつバランス良く鳴らし、合唱や独唱をこれまた明瞭に歌わせていると言えるだろう。

要は、オルフがスコアに記した音符や歌詞を余すことなく明快に描出した演奏と言えるところであり、当時のフィラデルフィア管弦楽団の卓抜した技量や、徹底した練習を行ったことと思われるが、ラトガース大学合唱団による渾身の大熱唱、そして、独唱のヤニス・ハルザニー(ソプラノ)、ルドルフ・パトラク(テノール)、ハルヴェ・プレスネル(バリトン)による名唱もあって、同曲を完璧に音化し尽くしたという意味においては、まさに完全無欠の演奏を行うのに成功したと言っても過言ではあるまい。

例えば、ヨッフム盤のようなドイツ的な重厚さや、プレヴィン盤のようなウィーン・フィルの極上の美音を活かした味わい深さと言った特別な個性は存在していないが、同曲が知る人ぞ知る存在で、他に目ぼしい録音が殆ど存在していなかった時期にこれほどの高水準の演奏を成し遂げたことを、筆者としてはより高く評価すべきではないかと考えるところだ。

いずれにしても、本演奏は、同曲の魅力を純音楽的に余すことなく表現するとともに、同曲異演盤が殆ど存在しない時期にあって、同曲の魅力を広く認知させるのに貢献したという意味でも極めて意義が大きい素晴らしい名演と高く評価したい。

音質は、1960年のスタジオ録音ではあるが、リマスタリングが繰り返されてきたこともあって、従来盤でも比較的良好なものである。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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