2014年10月15日

ヒコックスのエルガー:交響曲第1番、オルガン・ソナタ(管弦楽版)


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2008年に60歳という若さでこの世を去ったヒコックスであるが、シャンドスレーベルに録音した数多くのイギリス音楽は、知る人ぞ知る名作を広く認知させるのに大きく貢献したという意味でも、ヒコックスの最良の遺産であると言えるだろう。

そうした遺産の中でも、頂点に立つ名演ということになれば、様々な意見があろうかとは思うが、イギリス音楽史上最高の作曲家の1人であるエルガーの生誕150年を記念してスタジオ録音された、本盤に収められた交響曲第1番ということになるのではないだろうか。

ヒコックスは、本盤に続いて、交響曲第2番及び第3番のスタジオ録音も行い、エルガーの交響曲全集を完成させることになるが、楽曲がエルガーのみならずイギリス音楽史上最高の交響曲、そしてエルガー生誕150年の記念の年の演奏であることなども相俟って、本演奏は全集中でも最高の名演に仕上がっていると言えるところだ。

ヒコックスによる本演奏は、中庸というよりも、やや速めの引き締まったテンポによって曲想を進めているが、各所における表情づけの巧さは、数多くのイギリス音楽を演奏するとともに、同曲を隅々に至るまで知り尽くしていることもあって、まさに名人芸の域に達していると言っても過言ではあるまい。

そして、重厚にして強靭な迫力からイギリスの詩情に満ち溢れた繊細さに至るまで、過不足なく描出しているが、いかなるトゥッティに差し掛かっても格調の高さをいささかも失うことがないのが素晴らしい。

演奏全体のスケールも雄大であり、その威容に満ちた堂々たる演奏は、同曲があらためてイギリス音楽史上最高の偉大な交響曲であることを認知させるのに大きく貢献していると言っても過言ではあるまい。

同曲については、特に、累代のイギリス人指揮者が数々の名演を成し遂げてきているところであるが、ヒコックスによる本演奏は、後述の音質面も含めて総合的に考慮すれば、同曲の様々な名演の中でもトップクラスの名演として高く評価したい。

併録のオルガン・ソナタの管弦楽版は、録音自体が珍しいだけに希少価値があると言えるが、演奏内容も極めて優れたものであり、ヒコックスならではの素晴らしい名演と評価したい。

BBCナショナル・オーケストラ・オヴ・ウェールズも、ヒコックスの熟達した統率の下、見事な名演奏を繰り広げているところであり、大きな拍手を送りたい。

そして、本盤で何よりも素晴らしいのは、マルチチャンネル付きのSACDによる極上の高音質と言うことである。

音質の鮮明さといい、そして臨場感といい、まさに申し分のない高音質と言えるところであり、あらためてSACDの潜在能力の高さを認識したところだ。

いずれにしても、ヒコックスの最大の遺産とも言うべき至高の超名演を、マルチチャンネル付きのSACDによる高音質で味わうことができるのを大いに歓迎したい。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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