2014年10月16日

オスロSQのステンハンマル:弦楽四重奏曲第3-6番


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ステンハンマルは、シベリウスやニールセンとほぼ同時代に活躍したスウェーデンの大作曲家であるが、その認知度はシベリウスやニールセンと比較するとあまりにも低いと言わざるを得ない。

交響曲第2番やセレナード、そしてカンタータ「歌」など、シベリウスやニールセンの数々の名作に劣らないような偉大な傑作を作曲していることを考えると、現在において知る人ぞ知る存在に甘んじているのはあまりにも不当であると言わざるを得ない。

50歳代という比較的若く鬼籍に入ってしまったことから、例えば、交響曲については第3番を完成させることがなく2曲にとどまっているなど不運な面もある(シベリウスはクレルヴォ交響曲を含めて8曲、ニールセンは6曲)とは言えるが、それにしてはもう少しその作品が一般に知られてもいいのではないかと考えられるところだ。

もっとも、ステンハンマルには、シベリウスやニールセンをはるかに凌駕するジャンルが存在する。

それは、本盤に収められた弦楽四重奏曲であり、数の上においても(シベリウスは4曲(うち3曲は若き日の習作の域を出ない)、ニールセンは4曲)、そして質においても(とりわけ第5番及び第6番)、北欧の音楽界においてもその存在感には極めて大きいものがあるのではないかと考えられるところだ。

ところが、録音の点数はこれまたあまりにも少ないと言わざるを得ない。

そのような中で、今般、オスロ弦楽四重奏団による、第3番〜第6番を収めた弦楽四重奏曲集が発売されたのは何と言う素晴らしいことであろうか。

初期の第1番及び第2番が録音されていないのは残念なことではあるが、ステンハンマルの個性が発揮されたのは第3番以降の諸曲であり、収録曲においては申し分がないと言えるのではないだろうか。

演奏も、カプリスレーベルによる前述の演奏と遜色はなく、むしろ同一の弦楽四重奏団による演奏で一貫していることもあり、本演奏こそがステンハンマルの弦楽四重奏曲の現時点での決定盤とも言うべき素晴らしい名演と言っても過言ではあるまい。

そして、音質も、マルチチャンネル付きのSACDという現在望み得る最高の音質であり、本名演の価値をより一層高めていることを忘れてはならない。

各奏者の弓使いまでが鮮明に再現されるのは殆ど驚異的であり、あらためてSACD盤の潜在能力の高さを思い知った次第だ。

いずれにしても、本弦楽四重奏曲集は、知る人ぞ知る存在に甘んじているステンハンマルの魅力を世に知らしめるためにも恰好の名演集であるとともに、演奏の質、そして高音質録音という必要な要素を兼ね備えた至高の名演集と高く評価したい。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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