2014年10月17日

ヒラリー・ハーン&デイヴィスのエルガー:ヴァイオリン協奏曲、ヴォーン・ウィリアムズ:あげひばり


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エルガーのヴァイオリン協奏曲は、いわゆる4大ヴァイオリン協奏曲や、シベリウス、ブルッフ(第1番)、サン・サーンス(第3番)などのヴァイオリン協奏曲と比較すると、その人気は著しく低いと言わざるを得ない。

演奏するのに約50分を要するというヴァイオリン協奏曲史上でも最も規模の大きい作品であることや、弾きこなすのに超絶的な技量を要する難曲であることもあって、録音点数が前述の有名ヴァイオリン協奏曲と比較してあまりにも少ないというハンディがあるが、随所に聴くことが可能な英国風の詩情豊かな名旋律の数々や、ヴァイオリンという楽器の可能性を徹底して追求した技巧上の面白さなど、独特の魅力に満ち溢れており、より一層のポピュラリティを獲得してもいいのではないかとも考えられる傑作である。

このような状況から、現在に至るまで主要なヴァイオリニストのレパートリーには必ずしもなっていないところであるが、そのような中で若手女流ヴァイオリニストの旗手の1人でもあるヒラリー・ハーンが同曲を録音してくれたのは何と言う素晴らしいことであろうか。

本演奏におけるヒラリー・ハーンのヴァイオリン演奏は、持ち前の卓越した技量を惜しみなく発揮しており、全体に漲る気迫や強靭な生命力においては、男性ヴァイオリニスト顔負けの圧倒的な迫力に満ち溢れている。

それでいて、楽曲全体に散りばめられた英国風の詩情豊かな名旋律の数々を心を込めて歌い抜いているが、いささかも感傷的に陥って陳腐なロマンティシズムに堕することなく、常に気品のある格調の高さを失っていないのが素晴らしい。

これぞまさしくエルガーの音楽の演奏の理想像の具現化と言えるだろう。

ヒラリー・ハーンのこのような強靭な気迫や力強さ、そして格調の高い抒情性を併せ持った至高のヴァイオリン演奏をしっかりと下支えしているのが、デイヴィス&ロンドン交響楽団による名演奏であると考えられる。

エルガーのヴァイオリン協奏曲の演奏に際しての指揮者とオーケストラとしては、現代における最高峰の組み合わせと言えるところであり、テンポといい、情感の豊かさといい、スケールの雄大さといい、同曲の演奏に必要なすべての要素を兼ね備えた究極の名演奏を行っている。

いずれにしても、本演奏は、ヴァイオリニスト、指揮者、オーケストラの3拍子が揃うとともに、後述のような高音質という要素をも兼ね備えた、同曲史上最高の超名演と高く評価したい。

併録はヴォーン・ウィリアムズの「あげひばり」であるが、これまた素晴らしい名演だ。

本演奏においてもヒラリー・ハーンのヴァイオリン演奏は圧倒的な表現力を示しており、彫りの深い情感といい、繊細な抒情的表現の抗し難い美しさといい、これ以上は求め得ないような超絶的な名演奏を披露していると高く評価したい。

録音は従来盤でも十分に満足できる高音質であるが、より素晴らしいのは同時発売のマルチチャンネル付きのSACD盤である。

当該SACD盤の臨場感溢れる鮮明な高音質は、本名演の価値をより一層高めるのに大きく貢献しているのを忘れてはならない。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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