2014年11月03日

バーンスタイン&ウィーン・フィルのマーラー:交響曲第8番、第10番


この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。



バーンスタインは、その生涯に、ビデオ作品を含め、マーラーの交響曲全集を3度に渡って録音した。

このような指揮者は今日においてもいまだ存在しておらず、演奏内容の質の高さだけでなく、遺された全集の数においても、他のマーラー指揮者を圧倒する存在と言えるだろう。

いずれの全集も歴史的名演と評してもいいくらいの質の高いものであるが、その中での最高傑作は、やはり、衆目の一致するところ、マーラーゆかりの3つのオーケストラを指揮して録音を行った最後の全集ということになるのではなかろうか。

この最後の全集で残念なのは、本盤に収められた「第8」と「第10」、そして、「大地の歌」を録音できずに世を去ったことである。

この全集の他の諸曲のハイレベルな出来を考えると、これは大変残念なことであったと言わざるを得ない。

特に、「第10」は、2度目のビデオによる全集の中から抜粋したものとなっており、演奏内容は名演ではあるが、二番煎じの誹りを免れない。

他方、「第8」は、2度目の全集に収められた「第8」とほぼ同時期の録音ではあるが、ザルツブルク音楽祭におけるライヴ録音であり、全く別テイク。

本盤は、この「第8」を聴くだけでも十分にお釣りがくるCDと言える。

バーンスタインの晩年の録音は、ほぼすべてがライヴ録音であるのだが、録音を意識していたせいか、限りなくスタジオ録音に近い、いわゆる自己抑制したおとなしめ(と言ってもバーンスタインとしてはという意味であるが)の演奏が多い。

ところが、本盤は、録音を意識していない正真正銘のライヴ録音であり、この猛烈な暴れ振りは、来日時でも披露したバーンスタインのコンサートでの圧倒的な燃焼度を彷彿とさせる。

これほどのハイテンションになった「第8」は、他の演奏では例がなく、同じく劇的な演奏を行ったテンシュテットなども、遠く足元にも及ばない。

猛烈なアッチェレランドの連続や、金管楽器の思い切った最強奏、極端と言ってもいいようなテンポの激変など、考え得るすべての表現を駆使して、「第8」をドラマティックに表現していく。

バーンスタインもあたかも火の玉のように燃えまくっており、あまりの凄さに、合唱団とオーケストラが微妙にずれる点があるところもあり、正真正銘のライヴのスリリングさも満喫することができる。

それでいて、楽曲全体の造型が崩壊することはいささかもなく、聴き終わった後の興奮と感動は、我々聴き手の肺腑を打つのに十分だ。

録音が、若干オンマイクで、トゥッティの箇所で、音が団子状態になるのが惜しいが、演奏内容の質の高さを考えると、十分に許容範囲であると考える。

ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング



フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室



classicalmusic at 00:57コメント(0)トラックバック(0)マーラー | バーンスタイン 

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
メルマガ登録・解除
 

Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

Categories
Archives
Recent Comments
記事検索
  • ライブドアブログ