2023年01月18日
🆕新機軸を打ち出そうという焦り🔰各交響曲によってアプローチの仕方が変わり芸術性からは程遠い🧑🔬ラトル&ウィーン・フィル📚ベートーヴェン:交響曲全集
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ラトルが、ベルリン・フィルの芸術監督に就任する頃に、ウィーン・フィルと録音したベートーヴェンの交響曲全集。
筆者は、どうもこの当時のラトルをあまり評価できずに今日に至っている。
バーミンガム市響(一部はフィルハーモニア管)と数々の録音を行っていた若き日のラトルは、生命力に満ち溢れた名演の数々を生み出して素晴らしい。
ここ数年のラトルも、大指揮者の風格を漂わせた円熟の名演を聴かせるようになっており、これまた高く評価している。
しかしながら、ベルリン・フィル就任後数年間は、気負いもあったのだとは思うが、意欲が空回りするケースが多く、数々の凡打を繰り返していたのではないかと思う。
このベートーヴェンの全集も、筆者は、筋の通っていない演奏であると考えている。
各交響曲によってアプローチの仕方が全く変わるのだ。
とある音楽評論家は「ラトルの鋭い読みとともに、深く豊かな想念が随所にあらわれている。みずみずしい感性による創造的な解釈と演奏である」と評価されている。
確かにそうしたやり方もあるのかもしれないが、筆者に言わせれば、ラトルのベートーヴェンの交響曲に対する考え方、見解が固まっていないのではないかと思われる。
一例を挙げれば、「第9」も、総体としては巨匠風のアプローチだ。
しかしながら、終楽章の合唱(特に終結部)に見られるような不自然なアクセントなど、見方によっては個性的とも言える。
筆者に言わせれば、単なる恣意的なあざとさしか感じさせず、伴奏のオーケストラともども脂っこい力唱、力奏が目立つ。
新機軸を打ち出そうという焦りなのかもしれないが、少なくとも芸術性からは程遠いと言える。
もちろん、筆者は、ラトルの才能など微塵も疑っていない。
その後、ベルリン・フィルとベートーヴェンの交響曲全集を録音したが、素晴らしい名演を成し遂げている。
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