2014年11月22日

児玉桃のメシアン:鳥のカタログ[SACD]


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「鳥のカタログ」は、約3時間にも及ぼうというメシアンの超大作である。

「幼子イエスに注ぐ20のまなざし」もそうであったが、決して耳当たりのいい作品ではない。

弾き手はもちろんのこと、聴き手にも相当な緊張を強いる難解な作品である。

ただ、「幼子イエスに注ぐ20のまなざし」が、どちらかと言うと人間の深層心理を抉っていくような峻厳な作品であるのに対して、「鳥のカタログ」は、ひたすら自然を描いて行くという温かい姿勢が窺える。

したがって、わずかな違いではあるが、「鳥のカタログ」の方が、幾分安心して聴くことができると言えるのかもしれない。

児玉桃は、決してテクニックを前面に打ち出すということはしない。

もちろん、非常な技巧を要する難解な曲だけに、卓越したテクニックが不可欠であることは否めない。

しかし、児玉桃は、そうした卓越したテクニックをベースにして、繊細で精緻なタッチで、この複雑怪奇な作品を丁寧に紐解いていく。

各楽曲には様々な鳥の名称が付されているが、それらの描き分けが実に見事である。

おそらくは、これらの各鳥と同化するような気持ちで、丁寧なアプローチを行っているのではないだろうか。

再現された音の1つ1つに、同曲への心を込め抜いた深い愛着が感じられるのも、そのような丁寧なアプローチの証左と言える。

まさに、究極のメシアン演奏と言えるものであり、SACDによる高音質録音ということを加味すれば、現時点において入手できる「鳥のカタログ」の最高の名演と評価しても過言ではあるまい。

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classicalmusic at 20:57コメント(0)トラックバック(0)メシアン  

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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