2014年11月26日

Crystal Dream-サティ&吉松隆 ピアノ作品集


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フランスのベテラン・ピアニスト、パスカル・ロジェによる何とも瀟洒なアルバムだ。

「Crystal Dream」とのタイトルで、サティと吉松隆のピアノ・ソロ曲を集めている。

曲の配列がまた一興である。

サティのジムノペティでも1番、2番、3番と順に収録しているわけではなく、それどころか、吉松の作品とほぼ交互に配列されている。

この順番もロジェが考案したものだが、トータルの収録は73分超、ジャケットデザインもイージー・リスニング風だ。

アイデアとしてはやや無理があるのではと思ったが、聴いてみると、これが意外にもフィットしているのに驚いた。

何よりも、ロジェの肩の凝らない演奏が素晴らしいし、それでいて、2大作曲家の楽曲の特徴を巧みに描き分け、CD全体を一大芸術作品にしてしまった。

このような意表をつくアイデアと、アイデア負けしない名演を成し遂げたロジェに大拍手!

ロジェは透明感のあるピアニズムがことに印象的なピアニストで、例えばデュトワと録音したラヴェルのピアノ協奏曲集は、オーケストラのライトな響きと、見事な録音によって、現代的な色彩感に満ちたもので、筆者の愛聴盤になっている。

当盤でのロジェのピアノもまったく同様な美観に満ちている。

録音は、レーベルがエクストンになったこともあり、ピアノがぐっと近いような印象であるが、ホールトーンも適度にキープされていて、まずは良好。

冒頭のジムノペティ第1番から落ち着いた足取りで、かつしなやかなで透明な音色が繰り広げられる。

これほど静物画的なサティも、実はなかなか聴けないもので、また、ちょっとおどけた様な曲でも、ロジェの音色は高貴な佇まいを示す。

吉松のピアノ作品はプレイアデス舞曲集からの抜粋ということだが、サティのように曲毎の個性があるわけではない。

しかし、たいへん正直な感じの曲たちで、坂本龍一や加古隆のピアノ曲のように映像や環境を補完することで一層引き立つような雰囲気の曲たちだ。

もちろんただ聴いても悪くはないし、ロジェのようなピアニストに奏でられることによって、これらの曲たちの魅力も倍加しているように思われることは、このアルバムの大きな成果と言っていいだろう。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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