2023年02月09日
😤オーケストラが紡ぎ出す究極の美💝圧倒的で究極の音のドラマ👑オペラは最も得意の分野🉐カラヤン&ベルリン・フィル🎺ワーグナー管弦楽曲集🎭第1集
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カラヤンは様々なジャンルの音楽に名演を遺してきたが、その中でもオペラは最も得意の分野であった。
そうしたカラヤンのオペラのレパートリーの中でもワーグナーは重要な位置を占めていたが、録音運に恵まれていたかと言うと、必ずしもそうとは言い切れない面がある。
舞台神聖祝典劇「パルシファル」、楽劇「ニーベルングの指環」、そして楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」は、カラヤンならではの至高の名演と言える。
他のオペラは、歌手陣などに条件が整わなかったこともあって、カラヤンの本領が発揮されたとは言い難い状況にある。
それ故に、本盤のように、ワーグナーのオペラの序曲や前奏曲を集めた録音は大変貴重である。
カラヤンは、本盤の前後にも同様の序曲・前奏曲集を遺してはいるが、カラヤン&ベルリン・フィルの全盛期を考慮すると、本盤こそが、最高の名演と高く評価すべきものと考える。
カラヤン&ベルリン・フィルの全盛期の演奏はそれは凄いものであった。
うなりを上げるような低弦をベースとした弦楽器群の豊麗かつ重厚な響き、悪魔的とも評すべき抜群のテクニックを示すブラスセクションのブリリアントな響きや木管楽器の美しい響き、雷鳴のように轟きわたるティンパニの響きが、鉄壁のアンサンブルの下に融合し、いわゆるカラヤン・サウンドと称される極上の美を誇る名演奏を繰り広げていた。
これまでのオーケストラが成し得た究極の音のドラマを構築していたとも言える。
本盤の各序曲や前奏曲等の演奏も、そうした全盛期のカラヤン&ベルリン・フィルによる圧倒的な音のドラマが構築されていると言っても過言ではあるまい。
冒頭の歌劇「タンホイザー」序曲の壮麗にしてスケール雄大な演奏は、全盛期のこのコンビだけに可能な超名演である。
楽劇「ローエングリン」の第1幕への前奏曲や楽劇「トリスタンとイゾルデ」の前奏曲と愛の死の官能的な美しさは、おそらくはオーケストラが紡ぎ出すことが可能な究極の美を表現し得ているとも言える。
美しさという点においては、おそらくは古今東西のあらゆる名演に冠絶する最美の超名演と高く評価したい。
音質は、従来CD盤でも比較的満足できる音質であったが、数年前にリマスタリングも施されるとともに、音質は更に鮮明になるとともに音場が幅広くなったように感じられる。
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コメント一覧
1. Posted by 小島晶二 2023年02月09日 07:21

2. Posted by 和田大貴 2023年02月09日 07:55
第2幕で(おそらく2カ所の高いハ音を)、レッグの妻になるシュヴァルツコップがフラグスタートに変わって声を提供し、この事実が漏れ伝わったたことがスキャンダルとなったことは存じています。だからといって本盤の価値はいささかみ減じることはないと考えます。なにしろ、官能と陶酔がいつの間にか崇高な法悦と浄化にまで昇華していく、フルトヴェングラーのワーグナー演奏の秘法が、ここに余すところなく示されているからです。カラヤンの『タンホイザー』〈ヴェヌスベルクの音楽〉のめくるめくような官能的な表現もカラヤンならではのものですが、お気に召されませんでしたか。いずれにせよ、ワーグナーの音楽の壮麗さと精妙さを、ともに過不足なく満足させてくれる名演というべきです。
3. Posted by 小島晶二 2023年02月09日 08:45
そういう切り貼りが出来るのがスタジオ録音の便利さで,とうとうフルトヴェングラーも手を染めたのですね。そうしたミスをなくし,スタジオ録音を徹底したのがカラヤンでした。しかしそのカラヤンはライヴの人なのですから,皮肉なものですね。<ヴェヌスベルクの音楽>は私には不自然で煩いだけ。<タンホイザー>は起承転結のしっかりしたドレスデン版が好きなので,私は本ディスクは購入しませんでした。
4. Posted by 和田大貴 2023年02月09日 08:57
恐らく『タンホイザー』序曲に限っては起承転結のはっきりしたドレスデン版がよろしいのでしょう。パリ版は『タンホイザー』序曲の途中から豊麗なバッカナールに流れ込む形をとっています。このことにより、初めて、ヴェーヌスは類型的な異教的官能の女神としてではなく、純愛の象徴エリーザベトのアンチテーゼとしての劇的実体が得られました。全曲を聴く場合はパリ版の方が納得が得られます。