2015年01月01日

メジューエワのショパン:エチュード集


この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。



メジューエワのショパンは実に素晴らしい。

2006年のスケルツォ以降、ショパンを集中的に録音しているが、いずれ劣らぬ名演と高く評価したい。

そんな「ショパン弾き」としての実力が高く評価されているメジューエワが、いよいよ満を持して「エチュード集」に挑戦した。

優れたテクニックと豊かな音色のパレットを駆使したその演奏は、現代的なセンスに溢れると同時に何かしら古雅な味わいも併せ持つという極めてユニークなもので、ショパン演奏の伝統に新たなページが開かれたことを予感させるアルバムの誕生とも言えよう。

メジューエワのタッチは実に堂々としてしかも宝石にように輝いている。

ショパンが記したスコアのすべての音符を1音たりとも蔑にしないアプローチは、メジューエワのショパンに威風堂々たる風格を与えているが、それでいて、音楽の流れはごく自然に流れ、女流ピアニストならではの繊細な詩情にいささかの不足もない。

要は、我々聴き手がショパン演奏に望むすべての要素を兼ね備えているということであり、彼女の年齢を考える時、これはまさに驚異的と言えるだろう。

本盤のエチュード、冒頭の第1曲からして、大輪のひまわりのような華のある珠玉の音楽が展開される。

第3曲の別れの曲の、後ろ髪を引かれるような絶妙な弾き方も見事であるし、第5曲の黒鍵の、1音1音が生き物のように息づいている生命力溢れる演奏は圧巻の迫力。

第12曲の革命の超絶的な技巧には完全にノックアウトされるし、作品25の第10番以降の諸曲の幾分陰影の濃い、それでいて詩情溢れる美演は、筆舌には尽くしがたい素晴らしさだ。

メジューエワの弾く芳醇な抒情と切ないほどの哀しみが神韻縹渺たるショパンの真実を伝えている。

メジューエワは、エチュードそれぞれの課題を充分に把握し、その上で計り知れない情感を湧き上がらせている。

滑舌の良いひとつひとつの音はそれ自体で生命力を有し、自然なフレージングや淀みない音楽的流れは作品の持つ濃密な小宇宙を最大限に引き出しているのだ。

メジューエワは、まだまだ若いが、今後の前途洋々たる豊かな将来性を感じさせる1枚と言える。

2009年7月&9月、新川文化ホール(富山県魚津市)に於ける96kHzハイ・サンプリング+ワンポイント録音も鮮明かつナチュラルなサウンドで実に素晴らしい。

ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング



フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室



classicalmusic at 22:35コメント(0)トラックバック(0)ショパン | メジューエワ 

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
メルマガ登録・解除
 

Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

Categories
Archives
Recent Comments
記事検索
  • ライブドアブログ