2015年01月02日

メジューエワのショパン:プレリュード集(25曲)


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メジューエワのショパンは、いずれも素晴らしい名演揃いであるが、このプレリュード集も素晴らしい。

何よりも、このプレリュード集では、その表現力の幅広さを思い知らされた。

メジューエワのアプローチは、ゆったりとしたテンポにより、旋律線を明晰に描き出していくという、ある意味ではオーソドックスなもの。

ただ、メジューエワの場合は、抒情にかまけた曖昧さはいささかもなく、ショパンがスコアに記した音符の1つ1つをいささかも蔑ろにすることがない。

それ故に、メジューエワのショパンには、威風堂々たる立派な風格が備わることになる。

それでいて、音楽は実に優美に流れ、ショパン演奏に不可欠の繊細な詩情にもいささかの不足もない。

これは、ショパン演奏に必要な要素をすべて兼ね備えているということであるが、そうした上で、曲想がめまぐるしく変化するプレリュード集を、巧みに弾き分けているのだ。

演奏が悪かろうはすがないではないか。

卓越した技量も素晴らしいが、メジューエワの場合は、あくまでもショパンの楽曲の魅力を表現することが大事であるという基本姿勢であり、卓越した技量だけが目立つなどということがないのはさすがである。

有名な第15番などにおいて、とても若手のピアニストとは思えないような深みのある表現を行うなど、メジューエワのスコアリーディングの鋭さ、ショパンへの深い理解も大いに感じさせられるのも素晴らしい。

磨き抜かれたタッチの美しさや繊細極まりない感受性、躍動に満ちた生命力は言うに及ばず、エモーショナルな激情と深々とした沈潜は限りないコントラストを生み出しながらショパン特有のイマジネーションを膨らませてくれる。

どちらかというと淡々とした歩みの中に、計り知れないロマンティシズムとファンタジーが余すところなく語り尽くされており、ときには濃密な詩情やしなやかな官能にむせ返るほどでもある。

そして何よりメジューエワは弁証法的唯物論のごとく、ショパン音楽の核心を見事なまでに描いて比類ない。

19世紀から続くショパン演奏の伝統の重みを感じさせながらも、新鮮な感性が随所に光る秀演で、「ショパン弾き」としてのメジューエワの面目躍如たるアルバムとも言えよう。

2009年10月14〜15日、新川文化ホール(富山県魚津市)に於ける録音も鮮明で文句なし。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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