2015年04月21日

ジュリーニ&ベルリン・フィルのハイドンの交響曲第94番「驚愕」、マーラーの交響曲第1番「巨人」(1976年ライヴ)


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テスタメントによるジュリーニ&ベルリン・フィルシリーズの第3弾の登場だ。

これまでの第1弾や第2弾においても驚くべき名演が揃っていたが、今般の第3弾のラインナップも極めて充実したものであり、そしてその演奏内容も第1弾や第2弾にいささかも引けを取るものではない。

本盤には、ハイドンの交響曲第94番「驚愕」とマーラーの交響曲第1番「巨人」が収められているが、いずれも素晴らしい名演と高く評価したい。

ジュリーニは、レパートリーが広い指揮者とは必ずしも言い難い。

また、レパートリーとした楽曲についても何度も演奏を繰り返すことによって演奏そのものの完成度を高めていき、その出来に満足ができたもののみをスタジオ録音するという完全主義者ぶりが徹底していたと言える。

したがって、これほどの大指揮者にしては録音はさほど多いとは言い難いが、その反面、遺された録音はいずれも極めて完成度の高い名演揃いであると言っても過言ではあるまい。

本盤の両曲については、いずれもジュリーニの限られたレパートリーの1つであり、マーラーの交響曲第1番「巨人」についてはシカゴ交響楽団とのスタジオ録音(1971年EMI)、そしてハイドンの交響曲第94番「驚愕」についてはフィルハーモニア管弦楽団とのスタジオ録音(1956年EMI)、そしてバイエルン放送交響楽団とのライヴ録音(1979年独プロフィール)が存在しており、これらはいずれ劣らぬ名演であった。

本盤の演奏は、いずれもベルリン・フィルとのライヴ録音(1976年)であり、マーラーの交響曲第1番「巨人」はスタジオ録音の5年後、ハイドンの交響曲第94番「驚愕」はスタジオ録音の20年後の演奏に相当することから、ジュリーニとしても楽曲を十二分に知り尽くした上での演奏であったはずである。

もっとも、本演奏が行われた1976年は、カラヤン&ベルリン・フィルの全盛時代に相当するところだ。

したがって、ベルリン・フィルが完全にカラヤン色に染まっていた時期であるとも言えるが、本演奏を聴く限りにおいてはいわゆるカラヤンサウンドを殆ど聴くことができず、あくまでもジュリーニならではの演奏に仕上がっているのが素晴らしい。

ジュリーニの格調が高く、そしてイタリア人指揮者ならではの豊かな歌謡性と気品のある極上の優美なカンタービレに満ち溢れた指揮に、ベルリン・フィルの重厚な音色が見事に融合した剛柔バランスのとれた名演に仕上がっていると言えるのではないだろうか。

そして、ライヴ録音ならではの熱気が演奏全体を更に強靭な気迫のこもったものとしており、その圧倒的な生命力に満ち溢れた迫力においては、ジュリーニによる前述の過去のスタジオ録音を大きく凌駕していると考える。

なお、ハイドンの交響曲第94番「驚愕」については、1979年のライヴ盤との優劣の比較は困難を極めるところであり、これは両者同格の名演としておきたい。

録音も今から30年以上も前のライヴ録音とは思えないような鮮明な高音質であると評価したい。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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