2015年01月03日

プレヴィン&ロンドン響のメシアン:トゥーランガリラ交響曲[SACD]


この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。



メシアンのトゥーランガリラ交響曲は、近年では録音点数もかなり増えてきており、クラシック音楽ファンの間でもその人気が少しずつ高まりつつある。

前衛的な典型的近現代音楽であるだけに、演奏の方もそうした前衛性に光を当てた切れ味鋭いシャープなアプローチによるものが多いと言えるのでないかと考えられる。

そうした中で、本盤のプレヴィンによる演奏は、複雑で難しい同曲の構造を明瞭に紐解き、できるだけわかりやすい演奏を心がけたと意味において、極めて意義の大きい名演と言えるのではないだろうか。

ポピュラー音楽等の世界からクラシック音楽の世界に進出してきたプレヴィンの演奏は、そうした異色の経歴を反映して、聴かせどころのツボを心得た、まさに聴かせ上手の演奏を行っているが、こうしたアプローチによって、一般的には親しみにくいと評されていた楽曲を、多くのクラシック音楽ファンにわかりやすく、なおかつ親しみを持ってもらうように仕向けてきたという功績には多大なものがあると言っても過言ではあるまい。

本盤のメシアンのトゥーランガリラ交響曲の演奏も、そうした列に連なるものと言えるところであり、複雑で輻輳した同曲の楽想が、プレヴィンによる演奏によって、明瞭に解析され、多くのクラシック音楽ファンに身近な存在するように貢献した点については高く評価しなければならないと考えられるところだ。

もっとも、プレヴィンの演奏が、単なる大衆迎合型の演奏に陥っているわけではない。

多くのクラシック音楽ファンに同曲の魅力を知らしめようという姿勢を持ちつつも、テンポの大胆な振幅や思い切った強弱の変化など、ドラマティックな表現を駆使しており、演奏全体に漂う気迫や緊迫感においても、いささかも不足はないと言えるところである。

クラシック音楽ファンが同曲の演奏に求める様々な期待の全てに応え得るこのような本演奏を成し遂げたということは、プレヴィンが、同曲の本質を深く理解するとともに、愛着を有している証左とも言えるところだ。

いずれにしても、本演奏は、プレヴィン&ロンドン交響楽団が成し遂げた同曲演奏史上でも最も明晰でわかりやすい名演であると高く評価したい。

音質は、1977年のスタジオ録音であるが、もともと録音面で定評があり、従来CD盤でも十分に満足できる音質であった。

しかしながら、今般、ついに待望のシングルレイヤーによるSACD化が行われることによって、見違えるような鮮明な音質に生まれ変わったところだ。

音質の鮮明さ、音場の幅広さ、そして音圧のいずれをとっても一級品の仕上がりであり、あらためてSACDの潜在能力の高さを思い知った次第である。

いずれにしても、このようなプレヴィンによる素晴らしい名演を、現在望み得る超高音質SACD盤で味わうことができるのを大いに歓迎したい。

ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング



フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室



classicalmusic at 22:46コメント(0)トラックバック(0)メシアン | プレヴィン 

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
メルマガ登録・解除
 

Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

Categories
Archives
Recent Comments
記事検索
  • ライブドアブログ