2015年02月27日

スメタナSQ&スークのモーツァルト:弦楽五重奏曲第1番・第5番


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モーツァルトが作曲した6曲の弦楽五重奏曲のうち、最初期と最円熟期の作品を収めたものであるが、いずれも素晴らしい名演だ。

スメタナ四重奏団の演奏は、いつものとおり自然体のアプローチである。

それは、特に最近の弦楽四重奏団に顕著に見られる個性的な鋭さなどとは無縁であるが、情感豊かな人間的なぬくもりのある演奏ということでは、スメタナ四重奏団の右に出るものはいないのではないかと思われる。

モーツァルトの恒久的な幸福感に充たされた表現が秀逸で、古典派の様式をわきまえたごく正統的な解釈であっても、溢れんばかりの躍動感や、常に新鮮な感覚を失わないアンサンブルの美しさは流石だ。

スメタナ四重奏団の魅力は、弦の国チェコのアンサンブルだけあって、明るく伸びやかな音色を活かした屈託の無さと、隙の無い緊密な合奏力にある。

そうした最高のアンサンブルを誇る四重奏団に、やはりチェコを代表する名手スークを加えた演奏は、我々聴き手に、ゆったりとした気持ちでモーツァルトの音楽を味わうことを可能にする、かけがえの無い理想的な演奏が繰り広げられている。

どの楽器が突出するということはなく、5つの楽器が最美のハーモニーを奏でていくという態様は、まさに弦楽五重奏曲の醍醐味の至高・至純の具現化とも言えるだろう。

中でも第1番での意欲的なダイナミズムの投入は、こうした作曲家の若書きの作品本来の生命を新たに吹き込んでいるような爽快感がある。

一方第5番は、モーツァルト円熟期の豊かな音楽性と巧みな作曲技法を手に取るように再現している味わい深いアンサンブルが聴き所だろう。

弦楽五重奏曲はモーツァルトの室内楽の精髄である味わい深い名作揃いであるが、特殊な編成のため名演が生まれにくいレパートリーでもあり、名演が少ないが、そのような中で、本盤は、まぎれもなく、最高峰に位置づけてもいい名演と高く評価したい。

人気、実力とも絶頂期にあったスメタナ四重奏団に、チェコの至宝スークがヴィオラで加わった本盤が、今なおこの2曲の最高峰として屹立しているのは、練り上げられたアンサンブルと表現が極限の高みに到達し、神々しいまでの光を放っているからに他ならない。

音質も従来盤からして、素晴らしい高音質を誇っていたが、今般のBlu-spec-CD化によって、さらに奏者の息づかいまで聴こえるような、生々しく鮮明な音質に生まれ変わった。

音質が鮮明なだけでなく、楽器ごとの音の分離状態も明瞭で、スメタナ四重奏団&スークの名演を望み得る最高音質で味わうことができるのを大いに喜びたい。

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classicalmusic at 22:54コメント(0)トラックバック(0)スーク | スメタナSQ 

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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