2015年02月08日

カラヤンのモーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」(1977年ライヴ)


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1977年5月、カラヤンは1964年にウィーン国立歌劇場の音楽監督を辞任してから13年ぶりにウィーンのピットに復帰したが、本盤には5月10日の「フィガロの結婚」のライヴ録音が収録されている。

カラヤンは1972年から1976年までの毎夏ザルツブルク音楽祭で「フィガロの結婚」を上演、このウィーン復帰にはザルツブルクでのジャン=ピエール・ポネル演出の舞台を持ち込んでいる。

カラヤンは「フィガロの結婚」を2度スタジオ録音しているが、旧盤は、豪華なキャスティングや壮年期のカラヤンならではのフレッシュな指揮ぶりやウィーン・フィルの美演が素晴らしく、名演の誉れ高い名盤であるが、残念ながらモノラル録音という音質面でのハンディがあった。

それに対して、新盤は英デッカによるステレオ録音ということもあり、カラヤンによる「フィガロの結婚」ということになれば、筆者としてはやはり新盤の方を上位に置きたいと考えていたところだ。

しかしながら、今般発売された本ライヴ盤は、英デッカの新盤と同じキャスティングなのだが演奏から受ける印象は全然違っている。

先ずは、カラヤンの指揮が豪華絢爛にして豪奢、速めのテンポでウィーン・フィルを存分に鳴らし、凄いテンションで舞台全体を見事に引き締めて、カラヤンのモーツァルトのオペラ録音のなかでも優れた演奏のひとつと言える。

確かに、モーツァルトにしてはいささかどうかという批判も一部にあるのは承知しているが、モーツァルトの音楽をこれほどまでに壮麗に音化した例はほかにはなく、これだけその音楽の魅力を堪能させてくれれば文句は言えまい。

キャストもザルツブルクでの上演で歌った人が多く起用されており、例えばジョゼ・ヴァン・ダム、トム・クラウゼ、ゾルターン・ケレメンは1972年から、ジャヌ・ベルビエは1973年から、フレデリカ・フォン・シュターデは1974年から高い頻度で出演、当然カラヤンの意図を十分に理解した歌を繰り広げている。

その一方で、スザンナにウィーンで大ブレイクしたイレアナ・コトルバスを投入、そして伯爵夫人にアンナ・トモワ=シントウ、バルバリーナにジャネット・ペリーとカラヤン御贔屓のソプラノを起用して、ますます豪華な布陣になっている。

特に、フィガロ役のヴァン・ダムとスザンナ役のコトルバスは、格別に優れていると言ってもいいぐらいの絶美の歌唱を行っており最高だ。

張りのある美声で妖しい魅力を振りまくフォン・シュターデ、若々しいのに優美な色香の漂うトモワ=シントウも素晴らしい。

特筆すべきはウィーン・フィルの美演であり、どんなに最強奏を行っても、高貴な美感を失わないのはさすがというほかはない。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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